株式会社FD
「以前とはもうレベルが違いますね」月に数件だったWebからの問合せを、月30~40件まで増加させた方法とは
- 業界・業種
- 産業用太陽光発電の設計、施工、販売、保守
- 感じていた課題
- 会社の知名度が低く、自社の強みをどう見せていくかに苦戦していた。新規飛び込み営業や、電話営業をするも上手くいっていなかった。
- 支援結果
- 月に数件だったリード(見込み顧客)やお問い合わせが、月に30~40件に増えた。
- 提供サービス
- SNS広告運用代行、Web集客戦略策定、Web集客改善コンサルティング、ホームページ制作、リスティング広告運用代行
話し手:株式会社FD
事業戦略部営業課 主任 橘 右樹 様
企画部総務人事課 副主任 石黒 汐里 様
聞き手:株式会社アクシス
コンサルティング部 宇野 賢哉
制作部 青木 伸悟
ー御社のビジネスについて教えていただけますか?
橘:株式会社FDは、産業用太陽光発電の設計、施工、販売、保守を行っている会社です。法人向けの太陽光発電所を取り扱っており、2022年10月で22期目に入ります。
最初から太陽光発電の事業を行っていたわけではなく、もともとは一般住宅のエアコンを直したり、LEDを交換したりといった電気設備事業から始まりました。そこから徐々に規模を拡大し、スーパーマーケットさんやドラッグストアさんの電気設備工事を手がけるようになり、現在は産業用の太陽光発電が主幹事業となっています。
太陽光発電が世に出始めた12年ほど前、代表の鈴木は太陽光事業の下請けをしていたのですが、「下請けをやるより、むしろ自分たちが元請けになったほうがいいのでは」と考えたのが、太陽光事業へと方向転換をしていくきっかけだったようです。
そこから徐々に投資用の太陽光発電を施工するようになり、自社でも売電用の太陽光発電を持つようにもなりました。現在は、昨今のSDGsの流れに乗って、自家消費型の太陽光発電所を設計、施工しています。
ー太陽光発電事業における株式会社FDの強みや、他社との違いは何でしょうか?
橘:太陽光発電の分野には競合他社さんも多いですが、弊社の強みは大きく2つあります。
1つ目は、もともと電気工事をやっていたため、施工管理や電気工事を自社で対応できることです。産業用太陽光発電をやっている会社さんの多くは、その部分を外注されることがほとんどですが、うちはすべて社内で完結するため、伝達スピードが速く、金額もかさまないのが強みだと思っています。
2つ目は、先進的な提案ができるところですね。昨今は自家消費型太陽光発電が主流です。弊社では、ただ自分たちで電気を使うだけでなく、より有効的に自家消費するプロセスまで提案しています。お客様の状況や設備を踏まえて、一番効率がよく利益が上がるように柔軟にトータルプランニングしています。具体的にいうと、ソニーさんと取り組んだ自己託送(※)は、業界の先駆けとなっているのではないかと思います。
あとは、自分たちで施工してきたからこそお客様の実情に合わせたシミュレーションができるので、シミュレーション精度の高さにも自信があります。
※自家消費型太陽光発電:自社や自宅に設置された太陽光発電システムで生み出された電力を自家消費すること。
※託送(たくそう):電力会社の送配電網を電気事業者や小売電気事業者が利用すること。
知名度の低さや見せ方の弱さをなんとかしたい
ーどのような経緯でアクシスにWeb集客のご相談をしてくださったのでしょうか。
橘:弊社を知っていただければお客様のニーズに刺さるものを提供できるのに、知名度や広告的な見せ方が弱いという問題をずっと抱えていました。当初は足を使って新規飛び込み営業をしたり、電話で営業したりしていましたが、うまくいかなくて。
新規飛び込みという営業スタイルも難しかったですし、太陽光発電自体に抵抗感を持っている方もいらっしゃいました。そのほかにプロモーションの一環としてメルマガを出したり、展示会に出たりもしましたが、「一応やっているだけ」という感じでしたね。
石黒:ちょうど先ほどのソニーさんとの事例ができたので、このタイミングでFDの知名度を上げていきたいと考えました。ソニーさんやデジタルグリッドさんといった、スキームに携わった会社が一斉にプレスリリースを出すことから、FDのホームページで知名度が上がるような発信ができないかと思いました。アクシスの臼井社長と弊社代表の鈴木が知り合いだったので、臼井社長にご相談させていただいた次第です。
宇野:鈴木社長には、2020年12月あたりから隔月で弊社にご来社いただいてましたね。そのトップ同士の話し合いの中で「ウェブに力を入れていこう」と決まったのだと思います。
石黒:もともと、既存のホームページを何とか変えたい気持ちがあって、いろいろな企業さん、Webの制作会社さんに問い合わせをし、ご提案も結構いただいていたんです。そんなときにソニーさんとの取り組みがあり、アクシスさんを知るようになってご相談した流れだと思います。
ーアクシスの印象はどんなものでしたか。また、依頼してくださった決め手は?
石黒:ソニーさんとの事例のページ作成は、スケジュールがタイトでバタバタしていたんですが、アクシスさんには柔軟にご対応いただけたというのを覚えています。
あと、私はホームページとかWeb集客に対して知識がゼロだったので、ホームページを変えるときに「お客様を集めるためのページを作りましょう」と、ランディングページ(LP)のご提案をいただきました。他のWeb会社さんからはこうしたご提案をいただいたことはなかったので、新しいご提案をしてくださったっていう印象がありますね。
他社さんは、弊社の「コーポレートサイトを変えたい、リニューアルしたい」という相談に対して、「では、こういう風に変えたらいかがですか」というだけでした。営業用のページを作りましょうというご提案は一切なくて、そもそも出発点が違う感じでしたね。
アクシスさんは他の会社さんとは異なり、「ターゲットもわかっていない状態でコーポレートサイトを変えてもそこまで意味がないですよ」とアドバイスをくださり、「まずはLPを作って動向を見ていきましょう」というご提案をくださいました。
「知名度を上げて、きちんと営業にも貢献したい」という弊社の考えに寄り添ってくださる会社さんだなと感じ、アクシスさんにお願いすることにしました。
細かいオーダーにも真摯にまめに応えてくれた
ー実際に行った取り組みはどのようなものでしたか?
宇野:取り組みを始めたのが2021年の春でした。夏にはもう施策は動いているので、その1、2ヶ月前には方針を固めていました。最初はLPを作って広告を出すこと、その後ホームページをリニューアルする大枠は決まっており、その上でホームページを今後どうしていくかをお話しました。
橘:大枠が決まっているので、あとは詳細を作って詰め込んでいくだけのように聞こえるかもしれませんが、弊社からの要望がかなり細かかったからか、難航しましたね。それでも、アクシスさんはそれに対して真摯に、まめに応えてくれたのがすごく嬉しかったです。
LPをつくって広告を打つにしても、宇野さんが細かな資料の一つひとつを見て、「メインターゲットはどこで、どの層で、どの時間帯で」などをしっかり考えて対応してくださいました。
宇野:FDさんは、本腰入れてWebに取り組むというのは初めてで、ご不安もあるだろうなと感じていました。だからこそ、僕もWebに対するマイナス意識を持ってもらいたくなかったんです。それで、LPも結局2本作りましたね。
橘:LPを作るのはやはり大変でしたね。こういう制作物は作っている最中が一番大変だと思うのですが、当時メインでやりとりをしていた石黒はもっとそう感じていたと思います。
広告物なので、デザインや内容、クオリティを高めつつ、社内の決裁を取っていかなければいけないのが大変です。もちろん決裁の場には、課長も部長も社長もいるので、社内調整を学べたという意味では良かったと思います。
宇野:石黒さんは営業畑でも技術畑でもない部署なので、「御社と他社さんとの違いはどんなところですか、強みはどこですか」とこちらから質問したときにお答えいただく窓口になっていて、すごく負担だったんじゃないかなと感じました。
石黒:そうですね。私は立ち上げのメンバーとして動いたものの、Webの知識もなく、太陽光発電に関する専門的な技術もわからないのに、決裁を取るために社内で説明をしなくてはならないのが大変でした。そんなこともあり、営業メンバーの橘に声をかけてメンバーに入ってもらったので、その後はとてもやりやすくなりました。
会社の強みを聞かれると、他にはない提案をするとか、お客様にあった提案とか、漠然としたものはあっても、きちんと言語化するのは難しいです。お客様に合わせた提案をして、すごく喜ばれた実例を知っているのは事業戦略部なので、私ではわかりませんし……。
だから、そういうところをスパっと答えられる橘が入ってくれて、大きな力になりました。そこからは、アクシスさんも少しずつ取り組みやすくなったと思います。初めてのことで手探りではありましたが、社内で仲間を増やし、Webの取り組みを進めていきました。自身の経験にもなりましたし、様々なことに取り組めてよかったなと今は思っています。
ーリスティング広告運用の支援に関してはいかがでしたか?
青木:LPを公開した後に採用ページを作って、LPの効果測定から得られたデータをもとにコーポレートサイトを作っていきましょう、という流れでしたね。
橘:はい。広告運用は私が担当しました。広告がどういうものかは把握していましたが、リスティングの運用は初めての経験でした。実際に広告を打つ側を体験して、ちゃんと結果が出ている感じを受けました。
ページの内容、広告を打つ時間帯、ターゲットによってもかなり結果が変わるので、一緒に詳細を詰めていただけたのが大きかったと思います。
宇野:広告を運用する上で気を付けたのは、FDさんの群を抜いた技術力を多くの人に見てもらえるようにすることでした。FDさんは素晴らしい技術を持っているので、それがきちんと伝わればお客様に刺さるのは間違いないと思ったんです。
既存のページが生まれ変わってもあまり意味がないので、現在のページからこういう部分は切り離して、FDさんの強みを伝えるためにこのページを加えましょうというように、意識して提案をしていました。
石黒:事業戦略部と宇野さんとで作成しているコラムも、作ったら終わりではなく、更新していくことでどんどんお客さんの目を引いていきましょうというスタンスです。
橘:ホームページの更新頻度は結構見られる部分ですもんね。会社概要とかお知らせとか、ブログとか。企業イメージにも関わってきますから。
青木:コーポレートサイトの制作にあたっては、太陽光発電の知識がない方も見ると想定して、よりわかりやすいレイアウトにしたり、写真を多く入れたりすることを提案させていただきました。課題から探すこともでき、FDさんがどのような事業をやっているかも説明されている、ボリュームがあっていろんな角度から理解してもらえるような構成にしました。
石黒:リニューアルする前のサイトは、社内でも「欲しい情報がどこにあるかわからない」と漠然と感じていました。なので、わかりやすいホームページを作っていきましょうという話をいただいて、本当におっしゃる通りだなと思いましたね。
ー現在行っている施策はどのようなものですか?
宇野:基本的には広告ベースでお問い合わせを獲得していく方向ですが、ずっと広告にお金を使い続けるのは効率的ではありません。なので、LPではなくホームページにもう少し力を入れることで、そこ経由でのお問い合わせや潜在ユーザーの獲得を狙っています。
記事の骨組みやキーワードの選定はアクシスが行い、それをもとにコンテンツ(文章)をFDさんに作ってもらう形です。その後、書いてもらったものをアクシスで添削しています。
橘:記事の執筆は社内でおこなっていて、現在執筆担当が2名います。この先本数を増やす話もあるので、人数も増えるかもしれません。私自身は執筆はしませんが、内容や構成の確認はしていますね。アクシスさんに最初に設定いただいている大枠のテーマが細かくて、こちらも書きやすく助かっています。
月に数件だったリードと問合せが、月30~40件まで増えた
ーアクシスのサービスを導入して効果はありましたか?
橘:LPとコーポレートサイトができたことによって、リードや問い合わせがすごく増えたと感じています。以前は月間数件しかありませんでしたが、現在はリードとお問い合わせを含めて月間30〜40件になりました。以前とはもうレベルが違いますね。
とはいえ、それに満足せずもっと増やしていく必要はありますし、そこから実際に具体的な案件化もしていかなければいけません。最終的には案件につながらないと意味がないので、一営業担当としてはそこを頑張ろうと思っています。
石黒:私はWebの制作が初めてで、体制も模索しながら整えていったので変更やスケジュールの調整が多かったと思いますが、アクシスさんには柔軟に合わせていただけてありがたかったです。また、私が窓口として決裁や社内の調整をする際も、私が進めやすいように、宇野さんにいろいろと力を貸していただいたことにも感謝しています。
橘:LPやサイトを作ったことによってお問い合わせが増えただけでなく、取引先様からも「FDさんのホームページには力が注がれているのが伝わる、気概が見える」と言われるようにもなりました。ありがたいことですね。
青木:コーポレートサイトの会社概要ページは、サービスとは見せ方をガラッと変えているんです。会社概要を書くだけではもったいないので、事業の規模感や、「電気の必要なところへ電気を届ける」をコンセプトに今後アジア圏やアフリカでの事業を目指していくというところをより表現できるようにしました。
石黒:社長もこの部分にはこだわりを持たれていましたね。こういうことを伝えたいんだ!って。
橘:お客様からコラムの記事が多いですねとも言われたことがあります。「隣のスタッフがひいひい言いながら書いてます」と返しましたが(笑)。こまめに更新しているのも、見てくださってる方がいるんだなと感じました。
ー社内の方からはどんな声が上がりましたか?
石黒:コーポレートサイトではなく採用サイトの話なんですけど、社員インタビューは結構みんな興味津々で見てくれたみたいです。LPでは、自社の社員の写真を使ったのでみんなチェックしてましたね。社内の関心はすごくあったと思います。
Webに直接かかわらない社員もなんだかんだ見ていますし、公開した後に「ここ、ちょっと字が違うよ」とか、「このバナーを入れてほしい」とか言ってきて、それだけ興味を持ってくれているんだなという印象です。
ー今後の目標やアクシスに期待することがあれば教えてください。
橘:具体的なところでは、資料(ホワイトペーパー)ですね。いろいろなお客様と話す中で「こういう資料ないの?」と聞かれることもあり、まだまだ細かい部分が整備できてないと感じているので、取り組みたいと思っています。
もっと大きな目標になってくると、ホームページ、コーポレートサイト、LPへのアクセスを増やし、最終的にはウェブで受注に至ることですね。太陽光発電という商材自体が即決できるものではないので、時間はかかりますが、きっちりやっていきたいと思います。
石黒:いつか「太陽光」というキーワードで自然検索したら、FDの名前がポンと出てくるようになったら、すごく嬉しいですね。
宇野:より受注につながるよう、引き続きコンサルティングで支援していきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
取材協力:株式会社FD
※掲載内容は、取材当時のものです。
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