「せっかく力を入れてブログ記事を作成しているのに、そこからリードの獲得やコンバージョンに繋がらない…」
そんな悩みを抱えている企業のWeb担当者やコンテンツマーケターの方は多いのではないでしょうか?
記事の内容には自信があるのに、そこから先の行動に繋がらないと、コンテンツマーケティングの成果に疑問を感じてしまいますよね。
実は、CTA(Call to Action:行動喚起)のデザインを少し変えるだけで、ブログ記事からのリード獲得やコンバージョンが劇的に改善するかもしれません。
読者の心に響く良質なコンテンツを作成することももちろん重要ですが、読者の行動を後押しする効果的なCTAの存在も欠かせません。
弊社Marketing QuestでのCTA改善事例
弊社が運営しているオウンドメディア「Marketing Quest」でも、以前は同様の課題を抱えていました。
そこで、CTAのデザインに着目し、改善策を模索した結果、大きな成果を上げることができました。
具体的には、CTAをバナー画像からテキストリンクに変更したところ、クリック率がなんと4倍にも跳ね上がり、それに伴いリード獲得数も大幅に増加したのです。
今回は、この改善事例を詳しく解説しながら、なぜテキストリンクが効果的なのかについて仮説と合わせてご紹介します。
検証内容:CTAのクリック率を比較
弊社Marketing Questの記事には、リードを獲得するための資料請求やお問い合わせへ誘導するためのCTAを設置しています。
SEO記事を執筆されている方なら共感いただけると思いますが、記事からリードを獲得するのは簡単ではありません。
自然検索からのアクセス数が増えてきた段階で、次に取り組むべき重要な施策の一つが、リードを獲得するための導線設計です。
せっかく記事を執筆してアクセスを集めても、読者に行動を促すことができなければ、それまでの時間と労力が無駄になってしまいます。
そこで今回、私たちは集めたアクセスをCTAを使ってどのように誘導するか、クリック率を目標指標として検証を行いました。具体的には、同じ記事内でバナー画像とテキストリンクの2種類のCTAを比較し、どちらがより多くのクリックを獲得できるかを検証しました。
検証結果:テキストリンクのCTAのクリック率が4倍に
検証の結果、画像バナーのCTAと比べて、テキストリンク形式の方がクリック率(CTR)が4倍高いという驚きの結果となりました。
パターン | セッション数 | クリック率(CTR) |
テキストリンク | 257 | 4.28% |
バナー画像 | 292 | 0.34% |
検証期間:3週間(21日間)
検証に使用したバナー画像
Marketing Questの記事「無料でヒートマップが使えるMicrosoft「Clarity」とは?設定方法や使い方を全紹介」という記事に、2種類のCTAを設置しました。
バナー画像
資料タイトルと詳細説明、資料のイメージ画像を記載。
テキストリンク
バナー画像に記載している内容とほぼ同等の内容にし、テキストに資料のダウンロード先のURLをリンク。
CTRだけでなく資料ダウンロード数も増加
CTAのクリック率が増加したことで、資料ダウンロードフォームへの遷移数が増加し、最終的な資料ダウンロード数も増加しました。
これは、テキストリンクがクリック率だけでなく、コンバージョンにも貢献していることが推測されます。
CTA変更後の資料ダウンロード数とフォーム遷移率の推移
【仮説】なぜバナー画像よりもテキストリンクの方が良いのか?
バナー画像の方が、デザインやクリエイティブの観点から、テキストリンクよりも目立ち、イメージがしやすいことは確かです。
しかし、今回の実験結果から、必ずしもバナー画像がクリック率向上に繋がるとは限らないことが示唆されました。
では、なぜテキストリンクの方がクリック率が高かったのか、以下の仮説を立ててみました。
- バナー画像は広告のように見えてしまう?
バナー画像は、記事コンテンツとは独立した要素として認識されやすく、ユーザーにとって広告のように見えてしまう可能性があります。
現代のユーザーは、日々多くの広告を目にしているため、無意識に広告を無視する傾向があるのではないかと考えています。 - テキストリンクは記事に馴染む?
一方、テキストリンクは、記事本文の一部として自然に配置されるため、広告感が薄く、ユーザーは気軽にクリックしやすいと考えられます。
記事の内容と関連性の高いテキストリンクは、ユーザーの興味を引くだけでなく、クリックすることへの安心感も与えたのではないかと考えられます。
まとめ:テキストリンクがもたらすCTAの改善効果
今回の検証では、CTAをバナー画像からテキストリンクに変更することで、クリック率が大幅に向上し、リード獲得数も増加するという結果が得られました。
テキストリンクは、記事コンテンツとの親和性が高く、ユーザーに違和感を与えず、自然な流れでコンバージョンに繋げることが期待できます。
もちろん、バナー画像にも視覚的な訴求力やブランディング効果など、独自のメリットがあります。
しかし、今回の事例から、CTAの目的が記事からのリード獲得やコンバージョンである場合、テキストリンクがより効果的な選択肢となり得ることが示唆されました。
テキストリンクへの変更は、すぐにでも実施できる施策です。
ぜひ今回の事例を参考に、テキストリンクを活用したCTA改善に取り組み、Webサイトやブログの成果を最大化してください。