この記事を読んでいる方の中には、こう思っている方がいるかもしれません。
確かにWebマーケティングは、なんとなく難しそうで何から手を付けたら分かりづらいですよね。
でも安心してください。Webマーケティングにも、ちゃんと考え方があります。
そして、その考え方に沿って整理していくことで、何をすべきかが見えてくるんです。
そこでこの記事では、Webマーケティングを進める上での基本的な考え方と流れについて紹介します。
この流れに沿って進めていけば、多くの失敗や危険をあらかじめ避けられるはず。
あれこれWebマーケティングの活動をはじめる前に、ぜひチェックしてみてください。
Webマーケティングを進める上で大切なこと
Webでできることは、そこまで多くない
まず理解したいのは、「Webは魔法ではない」ことです。
なんとなくWebは何でもできそうなイメージがありますよね。
でも、実際は得意なこと、苦手なことがあり、Webの個性を活かすことが重要です。
例えば、小さな町のレストランを経営していた場合、Web広告より、まず近隣にチラシを配るほうが効果的でしょう。
一方で、日本全国で売っている商品を宣伝したい時は、すぐに全国に情報を届けられるWebが向いているかもしれません。
またWeb集客は、あくまで商品やサービスをより多くの人に知ってもらう手段に過ぎません。
リアルで売れないものをネットで売るのはなかなか難しいです。
その意味では、Web集客は商品開発から営業、カスタマーサポートまで広く関わると言えますね。
1回やったら終わりではない。継続して改善していく
Webマーケティングは、1回ないし、短期間だけやれば完璧ではありません。
むしろ継続して、実践と改善を繰り返していくことではじめて結果を結んでいきます。
例えば、名が知れた有名なホームページ制作会社に依頼して、Webサイトをつくったとします。
しっかりと作り込まれたWebサイトなら、当然結果は出るでしょう。
しかし、時間が立ち、時代が変わっていくと、内容と合わない箇所も出てきます。
もしかしたら、会社の強みや提供サービスも変わるかもしれませんよね。
だからこそ、作っておしまいではなく、継続して改善していくのです。
そうすることで、Webの持つ可能性を最大限に引き出し、大きな結果を残せるんですね。
いろいろな部署と協力してはじめて、上手くいく
Webマーケティングは、決して1部署だけで完結するものではありません。
むしろ部署を超えて、たくさんの人との助けがあってこそ、上手くいきます。
例えば、スポーツ用品店を何店も経営している会社が、Web広告を使ってキャンペーンをするとします。
うまくキャンペーンが行くほど、お店にはたくさんのお客さんがやってきます。
しかし、お店側でスタッフや商品在庫が十分でないと、せっかく来たお客さんもガッカリしてしまいますよね。
だからこそ、Webマーケティングを成功させるには、さまざまな部署と連携しなくてはいけません。
もしあなたの会社でWebマーケティングを始めるなら、ぜひ他部署の方とのコミュニケーションも忘れないでくださいね。
Webマーケティングを進めていく流れ
Webを使って何がしたいのか?課題を整理しよう
まず最初にやっておきたいのは、課題の整理です。
おそらくWebマーケティングを始めからには、会社で何か課題があるはずです。
- 今までのチラシや新聞広告を使った集客に限界を感じている…
- 今まで狙えていなかった新しい層のお客さんを取っていきたい…
- 自社のサービスやこだわりをもっと多くの人に知ってもらいたい…
- 就活生など就職希望者に、もっと自社の魅力を伝えたい…
課題がリストアップできましたか?
リストアップが終わったら、ぜひ会社の中核的な立場の方も交えて、どの課題をWebを使って解決していきたか話してみることをオススメします。
課題がWebで解決できるか分からないなら、外部の専門家などに意見を求めてみるのもいいですね。
目指すゴール(KGI)を決めよう
課題が決まれば、次は目指すべきゴールを考えましょう。
ビジネスの世界では、この目指すべきゴールをKGI(Key Goal Indicator)とも呼びます。
目指すべきゴールとは、いわばWebマーケティングの目的地です。
目標を立てずに始めてしまうと、「Webで何かをすること」自体が目的となり、本末転倒です。
明確な目標を立ててからスタートすることをオススメします。
なおゴールは、どんな課題を解決するかによって変わります。
詳しくは「何の目的で施策する?Web施策におけるKGI・KPI目標を決めよう」の記事で紹介しています。
何の目的で施策する?Web施策におけるKGI・KPI目標を決めよう
Webマーケティングを進める上で大事なのが「目標設定」「KGI、KPI設定が重要」とは、聞いたことがある人も多いはず。 とはいえ、「目標設定と言われても、どう決めたらよいか分からないよ・・・...
Webマーケティングを進める戦略と戦術を考えよう
Webマーケティングをはじめる際は、必ず戦略と戦術を考えましょう。
戦略とは、「目標達成のための資源利用の指針」です。
音部大輔氏の著書『なぜ「戦略」で差がつくのか。』でこのように説明されています。
「なぜ戦略が必要なのか?」に対する答えは、「達成すべき目的があり、かつ資源が有限であるから」である。目的がなければ戦略は必要ないし、資源が無限であれば戦略は必要ない。
出典:音部大輔著『なぜ「戦略」で差がつくのか。』(宣伝会議、2017年)
少し難しいので、一つ例を出してみましょう。
あなたがWeb担当者で、今度開催するイベント集客を考えているとします。
もし予算は無限(!)にあり、人が足りなければ自由に呼べるなんて場合は、とりあえず手当り次第やってもいいですよね。
テレビCMをつくったり、You Tuberに宣伝を頼むなんて楽しそうですね!
でも実際は、予算があり、動けるのは自分だけなんてことも多いはず。
すると途端に、できることが限られます。しかし、イベントには人を呼ばなくてはいけません。
だからこそ、目標達成するために戦略が必要なのです。
そして、その戦略にあった戦い方(=戦術)を考えることで、最短距離で目標に近づけるのですね。
戦略と戦術については、「Web戦略と戦術の考え方」で詳しく紹介します。
施策を考えて実施しよう
目標、戦略、戦術までできたら、ようやく実際にWebを使って施策をしていきます。
施策を考える上で大事なのは、部分でなく全体を見ることです。
例えば、ECサイトの販売の売上を増やすために、全品半額セールを開催したとします。
セールのおかげか、通常の1.5倍商品が売れました。
しかし後々調べてみると、単価の低い商品しか売れていなかったり、返品の問い合せが増えたりしてしまいました。
これではせっかくセールをしたのに、逆に損をしてますよね…。
このように施策自体が上手くいくだけでは不十分です。
施策を考える際は、全体を考えるクセをつけるといいですね!
データを分析してPDCAを回そう
施策をしたら、必ずデータを解析して改善していきましょう。
やりっぱなしにせず、「何がうまくいったのか」「何が失敗したか」を明らかにすることで、次にはより成果が出る施策ができます。
データを分析するツールだと、こういったものがあります。
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール
- 広告マネージャー(Google広告、Yahoo広告など)
- SNSアカウント管理ツール
Webマーケティングは、さまざまなことが数字で見える化できます。
ぜひツールなどを活用して、分析してPDCAを回してくことを心がけてくださいね。
まとめ
この記事では、Webマーケティングを進める上での基本的な考え方と流れについて紹介しました。
Webマーケティングは、部署を超えてさまざまな人と連携して進めることが重要です。
そして、明確な目標と戦略があれば、迷わず一直線に進めます。
これからWebマーケティングを進めて行く際には、ぜひ流れを忘れず取り組んでみてくださいね。