クリックごとに課金されるリスティング広告。
費用対効果が高いWeb広告として、活用している企業も多いはず。
しかし、以下のような悩みを抱えている方もいるでしょう。
- リスティング広告を掲載しているけれど、ほとんどクリックされない
- クリックは多いけれど、クリック単価が高くて困っている
一般的に、リスティング広告のクリック率(CTR)は、高ければ高いほど良いとされます。
そしてクリック率は、工夫によって向上させることができます。
この記事では、リスティング広告のクリック率を上げるための4つの方法を紹介します。
リスティング広告の成果が物足りないと感じる方は、ぜひこの記事を参考にして改善してみてくださいね。
クリック率を改善するメリット
一般的にリスティング広告のクリック率は、高いほうがが良いとされています。
その理由としては、大きく2つあります。
より多くの見込み客が自社サイトに訪問してくれる
同じキーワードに広告を出した場合、クリック率が高ければ、より多くの人がサイトに訪問してくれます。
特に成果が見込めるキーワードのクリック率が高ければ、売上といった コンバージョン が増えることに繋がります。
クリック単価が安くなる
リスティング広告のクリック単価は、広告主が設定する入札単価とは別に、 品質スコア も影響します。
品質スコア が高くなると、同じキーワードでも、より安いクリック単価で広告を配信できるのです。
リスティング広告は、クリック課金と呼ばれるシステムです。
ユーザーが広告をクリックして初めて、GoogleやYahoo!に広告費が支払われるのです。
そのため、広告が表示されてもクリックされない限り、1円にもなりません。
そこで、クリック率が高い広告の評価を高くしているのです。
また、検索結果の質という視点から見ても、クリック率が高い広告は、ユーザーが検索結果に満足している可能性が高いといえます。
クリック率が変わる要因とは?
ではリスティング広告のクリック率は、高ければ高いほど良いのでしょうか?
実は、クリック率が高いからと言って、必ずしも良いとは言えない場合もあります。
そのパターンを3つ紹介していきます。
ユーザーが誤ってクリックしている
1つ目は、過剰な広告や誤解を与えやすい広告を配信している場合です。
- 自分たちの強みを目立たせようと、広告文が過剰な内容になっている
- 商品やサービスの内容が正しく伝わらない広告文になっている
こういった場合、サイトに来てほしいユーザー以外にもクリックされている場合があります。
検証する際は、ユーザーが広告をクリックした後の動きを確認してみましょう。
- 訪問したユーザーがサイトを見ずすぐ帰っている
- 購入やお問い合わせなど コンバージョン に繋がる割合が低い
こういった場合は、本来サービスを必要としていない人が誤ってクリックをしている可能性が高いといえます。
広告を表示するキーワードを絞り過ぎている
一般的に、商品・サービスに興味関心が高いユーザーほど、広告のクリック率は高くなります。
一方で、今すぐに商品・サービスを必要としていないユーザーは、あまり積極的に広告をクリックしません。
そのため、興味関心が高いユーザーが使う検索キーワードにだけ広告を配信すると、クリック率が高くなりがちです。
キーワードを絞り過ぎているかは、キーワードごとにクリック率を見ていくことで検証できます。
もし全体のクリック率が高かったとしても、今すぐ必要としているユーザーにのみ広告を出しているようであれば、それは当然の結果かもしれません。
むしろ本来得られるはずのクリックを逃しているかもしれないので、キーワードを注意深く見てみることが大事です。
競合の広告が少ない
自分たちだけでなく、他の競合もリスティング広告を出稿していることがあります。
当然、ユーザーは競合も含めた広告を目にして、どの広告をクリックするか選んでいます。
競合となる広告の出稿が少ない場合は、ユーザーの選択肢も少ないためクリック率は高くなります。
一方で、競合となる広告が多い場合や競合がキャンペーンを展開して広告の訴求内容で負けてしまっているときなどは、クリック率が低くなります。
リスティング広告のクリック率を改善するための4つの方法
それでは、リスティング広告の運用では、どのようにクリック率を高めていけばよいのでしょうか?
代表的な方法を4つ紹介します。
複数の広告を設定する (おすすめ度:★★★★)
もし1つの広告グループに対して広告が1つのみなら、まずは違う訴求の広告を複数配信してみましょう。
Googleでは、1つの広告グループに対して3つ以上の広告を作成することを推奨しています。
複数の広告を作成することで、検索したユーザーによって配信する広告が最適化されるため、同じキーワードによる検索でも、質の高いクリックを集めることが可能になります。
また商品ジャンルごとにカテゴリーを細かく設定することで、広告の関連性が高まり、 品質スコア にも好影響を与えます。
参考:広告グループに 3 つ以上の広告を作成する|Google広告ヘルプ
広告表示オプションを設定する (おすすめ度:★★★★)
表示オプションとは、検索連動型広告で出てくる住所、電話番号などの追加情報です。
広告表示オプションを使うと、広告で伝えられる情報が増えるとともに、広告が表示される面積も広くなります。
広告表示オプション自体にはお金はかからないので、ほぼデメリット無しでユーザーに追加の訴求を行えます。
GoogleとYahoo!で設定できるオプションには違いがあり、それぞれ以下のオプションを設定することが可能です。
- サイトリンク表示オプション
- コールアウト表示オプション
- 構造化スニペット表示オプション
- 電話番号表示オプション
- リードフォーム表示オプション(β版)
- 住所表示オプション
- アフィリエイト住所表示オプション
- 価格表示オプション
- アプリリンク表示オプション
- プロモーション表示オプション
- クイックリンク表示オプション
- 電話番号表示オプション
- テキスト補足オプション
- カテゴリー補足オプション
アドカスタマイザーを使う (おすすめ度:★★)
リスティング広告には、キーワードに合わせて広告文をカスタマイズできるアドカスタマイザーという機能があります。
広告の対象となる取扱商品・商材を数百種類以上お持ちの場合や、常時大量の広告を入稿している場合など、個別に手動で広告文を作成することが難しい場合、アドカスタマイザーを使うことでクリック率の向上が期待できます。
入札単価を引き上げて、掲載順位を上げる (おすすめ度:★)
基本的に、広告の掲載順位が高いほどクリック率も高くなります。
しかし、掲載順位を上げるためには入札単価を上げる必要がありますので、費用対効果には注意が必要です。
まとめ
この記事では、リスティング広告のクリック率(CTR)を上げる方法について紹介してきました。
クリック率が高い広告は、成果に対して良い影響を与えることが多いものの、必ずしもすべてが当てはまるとは限りません。
そのためリスティング広告を出稿する際は、クリック率が運用結果に与える影響を理解する必要があります。
クリック率は「あくまで広告が多くクリックされただけ」ということを忘れず、成果を追いかけて運用していきましょう!