まず最初に知っておきたい!Web担当者の役割と仕事

「〇〇さん、今日からWebの担当をお願いします」
もし、あなたが上司からこのように言われたら、まずは何から始めますか?

Web担当者と一言で言っても、その仕事領域は非常に広く、仕事の内容もさまざまです

専門的な知識が求められると感じる方も多いでしょう。
そこで、この記事では企業のWeb担当者が果たす役割と仕事内容について詳しく解説します。

新しくWeb担当者になった方や、今後社内でWebの推進を担当する予定の方は、この記事をぜご覧になって、Web担当者としての第一歩を踏み出してみてください。

目次

Web担当者とは?

企業のインターネット関連の業務を担当する人

Web担当者とは、企業でインターネット関連の業務を担当する人のことを指します。
現代のビジネス環境では、この役割が非常に重要となっています。

特に令和時代には、インターネットの効果的な活用が企業戦略の成功に直結しています。

SNS(ソーシャルメディア)の影響力は特に大きく、たった一つの投稿が「バズる」ことで社会現象を引き起こすこともあります。

例えば、2019年のタピオカブームは、SNS上での話題がきっかけで、全国的な現象にまで発展しました。
これは多くの人に記憶に新しい出来事でしょう。

Web担当者は、このようなデジタルトレンドを見極め、企業のブランドや製品を効果的にプロモート(推進)する戦略を立案し、実行することです。

中小企業では、Web担当者を兼務することが多い

大企業ではマーケティング部が設置されており、インターネット関連の業務は専門の担当者によって行われます。

しかし、中小企業ではこの状況は異なります。
多くの場合、専任のWeb担当者を置くことは少なく、営業部、経営企画部、広報部など他部署のスタッフがWeb関連の業務を兼任することが一般的です。

これは、限られた人材や予算の中で、業務を効率的に運営する必要があるためです。
その結果、多くの中小企業ではWeb業務の推進が困難になっています。

具体的には、社内で他の業務が多忙でWebに手が回らない、リソースを確保するために採用活動をしているけど、良い人材が見つからないまたは外部の支援会社に依頼する余裕がないといった理由が影響しています。

これらの課題から明らかなように、中小企業におけるWeb担当者の役割は、多くの挑戦に直面しています。そのため、適切な人材やリソースの確保やWebを推進するための「戦略」を持つことが、ビジネスの成長において極めて重要になります。

戦略づくりについては、下記の記事で紹介しています。

Web担当者の種類

Web担当者の役割は、会社のタイプによって異なる特徴を持ちます。
一般的には、大きく2つのカテゴリに分けることができます。

事業会社(メーカー、サービス会社など)

事業会社とは、商品やサービスを提供する企業のことです。
例えば、家電メーカーや飲食業、教育関連サービスを提供する企業などがこれに含まれます。

事業会社におけるWeb担当者の主な目的は、Webを通じて自社の商品やサービスを広く知らしめ、売上に直結させることです。

加えて、ブランディングの強化や採用力の向上などの活動も重要な役割となります。

Webマーケティング支援会社(広告代理店・コンサルティング会社など)

Webマーケティング支援会社は、事業会社のWebマーケティング活動を外部から支援します。これには、広告代理店やデジタルマーケティングに特化したコンサルティング会社が含まれます。

これらの支援会社におけるWeb担当者は、クライアントである事業者と協力し、目標達成のための戦略を練る役割を担います。

多様な手法への深い知見が求められ、専門性の高いプロフェッショナルとしての活動が期待されます。

Web担当者の役割

Webを活用して集客を増やし、売上を伸ばす

Web担当者の主な役割は、Webを活用して集客を増やし、売上を伸ばすことです
現在はWeb集客の方法が数多く存在しています。

Web集客施策の一例

  • 検索エンジンによる自然検索(Google、Yahoo!など)
  • SNSを使ったマーケティング(Facebook、Twitter、Instagram、TikTokなど)
  • リスティング広告(Google広告、Yahoo!広告など)
  • 他サイトからの紹介


これらの方法にはそれぞれメリットとデメリットがあり、一つの万能な方法は存在しません。
だからと言って、すべての方法を試すことは、コストと時間の面で現実的ではありません。

ここでWeb担当者の腕の見せ所です。

多彩な集客方法の中から、最適なものを選択し、売上に結びつける戦略を考案します。
効果的なWeb集客の施策を実施することで、限られた予算の中で最大の成果が期待できるます。

無駄なマーケティング活動の特定と予算の最適化

また、Web担当者は、データを可視化し、無駄を削減する役割も担います。

従来のチラシ配布のようなアプローチでは、どれくらいの人が見てくれていて、売上に繋がったのかを計測することが困難でした。

しかし、Webではデータがリアルタイムで確認でき、施策の反響を定量的かつ具体的に分析できます。

優秀な人材を採用しやすくする

優秀な人材の採用を促進することもWeb担当者の役割としている企業も存在します。

多くの就職・転職活動がインターネットを介して行われる現在、エン・ジャパンの「人事のミカタ」の調査によると転職活動者の9割が企業のホームページを参照し、7割が採用情報サイトから企業情報を収集しています。

転職活動中、企業に関する「情報収集」は、どのように行いますか?

転職活動中、企業に関する「情報収集」は、どのように行いますか?(複数回答可)

引用:総力特集!月刊「人事のミカタ」|エン・ジャパン


企業のWebサイトに掲載されている企業理念や代表者のメッセージは、転職者が「自分に適した会社か」を判断する重要な要素となります。

逆に言えば、Webサイトのコンテンツが不十分であれば、優秀な人材を見逃すリスクが高まります。

転職活動者が、「企業のホームページを確認する」理由

  • 製品やサービス、主要取引先、従業員などから実際の業務御メージを起こすため。
  • その企業が一番言いたいことを考え抜いたホームページであり、口コミなどではない企業自身の言葉で語っているものなので。
  • 企業がお客様に対して、自社を表現している媒体だから。
  • 口コミも気にはなるが、私情を挟んだ投稿の可能性もあるので、まずは会社のホームページをみる。内容、構成や情報量メンテナンス具合で、まずは何となくの会社の雰囲気を予想する。
  • 概要、方針、心得、等々、HP作成センスから会社経営の意気込み、全てに於いて大まかな社風や自身との相違を見つけやすい。
  • 社長の理念を知るため。会社の方向性が分かり自分とマッチするかどうか確認する。
  • 求人紹介のある企業で実際に行っている事業説明や力を入れている点の記載があったり、働き方や実際働いている社員のインタビューなども参考になるため。


多くの転職活動者は、企業のホームページの情報をもとに自身と企業のマッチングを判断しています。

そのため、ホームページに十分な情報がない場合、転職者が応募を避ける可能性があります。

特に中小企業では、「採用候補者向けの情報が不足している」、「更新コストや手間がネックとなり、採用情報の更新が滞っている」という声も多く聞かれます。

これらの点を考慮すると、企業ホームページをリニューアルする際には、人材の採用を意識したサイト構築が必要になってくるかもしれません。

Web担当者は、これらの領域にも注意を払いながら、企業のWeb戦略を考える必要があります。

Web担当者の仕事内容

Web担当者の役割は会社によって異なります。
業種や会社の方針、部署によって期待される役割が異なるためです。

ここでは、Web担当者の代表的な仕事内容について紹介します。

Webサイトの情報を最新に保つ

Webサイト(ホームページ)の情報を最新に保つことは、Web担当者にとって基本的な役割です。多くの会社が何らかの形でWebサイトを持っているため、その情報が古くなっていないか定期的にチェックすることが重要です。

例えば、あるアパレル会社のWeb担当者が季節ごとの新商品情報をWebサイトに迅速に更新することで、顧客の関心を引き、売上に直接影響を与えることができます。

また、特定のイベントやセールに関する情報をタイムリーに掲載することで、訪問者の関心を高めることも可能です。

このように情報を最新に保つことで、顧客に正確な情報を提供し、信頼感を与えることができます。

ブログ・SNSなどで商品サービス、会社の情報を発信する

SNSやブログを利用した情報発信は、消費者の購買行動に大きな影響を与えます。

消費者庁の「平成29年度版消費者白書目次によると、20代の71.4%が口コミを参考にして商品やサービスを検討しています。

大手企業では、数十万人のフォロワーを持つSNSアカウントが多く見られ、これにより会社やサービスのファンを増やし、ブランド価値を高めています。

SNS発信の成功は「続けること」にあります。

ユーザーとのコミュニケーションを続けることで徐々にファンが増え、ブランドの価値が高まります。

SHARP シャープ株式会社のTwitter(X)アカウント

データ分析を通じた、商品・サービスの改善

Web担当者として重要なのは、データを解析して課題を発見し、それを商品やサービスの改善に繋げる能力です。

Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用いてWebサイトの訪問者を分析することで、どのような人が興味を持っているかを把握できます。

具体的には、例えばオンライン旅行代理店のWeb担当者がGoogleアナリティクスを用いて、どの旅行先が特に人気があるのか、どのキャンペーンが反響を得ているかなどのデータを解析します。

そのデータをもとに、顧客の嗜好に合わせた旅行プランの提案や地域別プロモーションの企画が可能になります。

Webマーケティングの戦略策定と施策の実施

最も挑戦的でありながら、極めて重要なのがWebマーケティングの戦略づくりです。

既に述べたように、Web集客の手段は非常に多様です。また、これらの方法は単独で機能するのではなく、相互に関連しあって効果を発揮します。

一般的な落とし穴は、「とりあえず思いつきで施策を試す」ことです。

しかし、明確な戦略がなければ、望む結果を得ることは難しいでしょう。
どの手段をどのように組み合わせて目標を達成するかがカギとなります。

例えば、新商品の発売を控えている会社では、目標顧客を特定し、そのグループにアピールするためのコンテンツマーケティングを計画します。この過程では、SNS、メールマーケティング、ブログ投稿など、複数のチャネルを組み合わせて統一されたメッセージを伝えます。

一例ではありますが、このように戦略を練り、効果的な施策を実行できるようになれば、一人前のWeb担当者と言えるでしょう。

まとめ

この記事では、Web担当者の役割と仕事内容について紹介しました。
Web担当者とひとことで言っても、その役割や求められることは企業によって異なります。

とはいえ、Webの領域は幅広く、一人では解決できない問題も出てくるでしょう。
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