「Google Forms(フォーム)」とは、Googleが提供する無料のWebアンケート作成ツールです。
本記事では、Google Formsを初めて使用する方に向けて作成手順を紹介します。
専門知識は不要で、誰でも手軽にWebアンケートを作成できるので、ぜひ最後までご覧ください。
Google Forms(フォーム)とは
Google Forms(フォーム)とは、Googleが提供する無料のオンラインアンケート、フォーム作成ツールのことです。
Googleアカウントを持っていれば、だれでも簡単にWebアンケートを作成できます。またアンケートへの回答は、Googleアカウントを持っていなくても可能です。
URLを共有するだけで、幅広い人へ向けてアンケートをおこなえます。
Google Formsのメリット・デメリット
Google Formsは簡単に使えるアンケートツールですが、活用前に特徴を知っておくことが重要です。
ここで、メリット・デメリットをそれぞれ解説します。
Google Formsの4つのメリット
- 誰でも簡単に作成できる
- 作成や回答にデバイスを選ばない
- 一覧表・グラフ制作などの集計が簡単
- フォームや回答結果を複数の人と共有できる
Google Formsのメリットとしてあげられるのは、上記の4つです。
PCはもちろんスマートフォンからも作成できるので、デバイスを選びません。
またアンケート結果は、ワンクリックで表やグラフなどに集計できます。手順が簡単でPCスキルを問わないので、誰でもスピーディーに結果を把握できます。
Google Formsの3つのデメリット
- 郵便番号をもとにした住所の自動入力には未対応
- 基本的に、問い合わせへの自動回答やデータ管理ができない
- 独自性の高いデザインの反映が難しい
1つ目のデメリットは、郵便番号をもとに住所を自動で入力する機能がないことです。自動入力に馴染みのある回答者からは、手間がかかると判断されるケースがあります。
また基本的には、問い合わせへの自動回答やデータ管理に対応していません。
対応したい場合は、個別に機能を追加できるプログラム「拡張機能(アドオン)」を設定する必要があるため、ユーザーによってハードルが高く感じることがあります。
Google Formsでのアンケートの作り方6ステップ
【準備】Googleアカウントを開設する
- テンプレートを選択する
- タイトル・フォームの説明を入力する
- 質問を設定する
- デザインを決める
- プレビュー画面で確認する
- 公開する
ここで、アンケートの作成方法を6つのステップで解説します。
【準備】Googleアカウントを開設する
- 公式ページ右上の「ログイン」を選択する
- 氏名・ユーザー名・パスワードを登録する
- 本人確認をおこなう
- 生年月日・性別を登録する
- Googleの利用規約に同意する
まずはGoogleアカウントを開設しましょう。Googleにアクセスし、ページ上部右側の「ログイン」をクリックします。
なお、開設時に入力する項目は以下の5つです。
- 氏名
- ユーザー名(メールアドレスの@より左側部分)
- パスワード
- 生年月日
- 性別
ステップ1.テンプレートを選択する
まず、Googleドライブにアクセスし、以下の「テンプレートから」を選択します。
なお、Google Formsからログインしても、同じようにテンプレートが表示されます。次は以下の画面で、使用するテンプレートを選択します。
イメージしているデザインに近いものがあれば、既存のテンプレートを選択しましょう。
特に希望がなければ「空白」を選ぶと、以下のように新規のフォームが作成されます。
では、次からアンケートの各項目を設定しましょう。
ステップ2.タイトル・フォームの説明を入力する
まずは、フォームのタイトル・説明を入力します。
回答者のなかには、回答を考えているうちに、何のアンケートなのか忘れてしまうケースがあります。
より回答に集中できるようにするために、誰が何のために作成したアンケートなのか明記しておくのがおすすめです。
ステップ3.質問を設定する
ここで、アンケートフォームに質問を設定していきます。Google Formsで設定できる項目は、以下の11種類です。
No. | 質問項目 | 概要 | 活用例 |
1 | 記述式 | 1行くらいの簡潔なテキストで回答できる。 | ・氏名 ・学校名・会社名など ・メールアドレス ・電話番号 |
2 | 段落 | 長文で自由回答を募る際に適している。 | ・問い合わせ内容の詳細 ・イベント参加の感想 |
3 | ラジオボタン | 選択肢からひとつだけ選べる。 | ・年代 ・職業 ・役職 ・家族構成 |
4 | チェックボックス | 選択肢から複数を選べる。 | ・問い合わせの概要 ・商品の使用感 ・セミナー参加の感想 |
5 | プルダウン | 複数の選択肢からひとつだけ選べる。 | ・問い合わせの概要 ・商品の使用感 ・セミナー参加の感想 |
6 | ファイルのアップロード | 回答者がファイルをアップロードできる。 | ・課題の回収 ・問い合わせの詳細画像 |
7 | 均等目盛 | 目盛りを用いて回答してもらう。 | ・サービスを利用した感想 ・商品を使用した後の満足度調査 |
8 | 選択式(グリッド) | グリッド(格子状)に質問を設定し、選択肢から1つ選べる。 | ・いくつかの質問をおこなう満足度調査 |
9 | チェックボックス(グリッド) | グリッド(格子状)に質問を設定し、選択肢から複数を選べる。 | ・いくつかの質問をおこなう満足度調査 |
10 | 日付 | 日付を選択する。 | ・生年月日 ・来店日 |
11 | 時刻 | 時刻を入力する。 | ・商品を購入した時間 ・来店時間 |
例えば記述式は、以下のように左上の質問欄に「会社名」「氏名」などと入力します。
なお、右下の「必須」をONにすると、回答しないと送信できません。会社名・氏名・電話番号など、記入漏れを防ぎたい場合におすすめの設定です。
さらに質問を追加するときは、右側のツールバーの「+」マークをクリックして、新しい質問を追加しましょう。
以下のように、質問項目の「▼」をクリックすると、質問の種類を選択できます。
もし、設定した質問を削除・コピーするときは、以下のボタンを押すと反映されます。
以上を組み合わせて、アンケートフォームの質問を完成させましょう。
「お客様アンケート」の作成例
ここで例として、以下2つの項目を使い「お客様アンケート」を作成します。
均等目盛:サービスの満足度を尋ねる段落:評価の理由を把握する
まずは「均等目盛」を使い、満足度の度合いを質問する以下3つを設定します。
- 質問を入力する
- 目盛りの数を決める
- 目盛りの説明を入力する
回答漏れを防ぐため「必須」をONにしておくと安心です。次に質問を追加し、「段落」を使って評価の理由を尋ねます。
以上を繰り返し、アンケートの目的に合わせてアンケートフォームを完成させましょう。
ステップ4.デザインを決める
デザインのカスタマイズは、ページ上部の「パレットマーク」をクリックして変更します。
デザインは、以下の3つで変更できます。
項目 | 概要 |
テキストスタイル | フォント・フォントサイズを変更 |
ヘッダー | ・デフォルト写真から選択 ・オリジナル画像のアップロードも可能 |
色 | テーマカラーや背景を変更 |
デフォルトで用意されている画像のサイズは「500px × 150px(ピクセル)」です。ただ、設定の際に少しトリミングされます。
もし、オリジナル画像を使用するのであれば、800✕200px以上の画像を用意し、アップロード後、指定サイズに切り取ることを想定しましょう。
ステップ5.プレビュー画面で確認する
アンケートフォームを作成したら、回答者に公開する前にプレビュー確認しておくと安心です。
確認方法は、右上にある「目のマーク」をクリックするだけです。
以下のように、プレビューを確認できます。
もし編集画面に戻るときは、ページ右下の「鉛筆マーク」をクリックしましょう。
ステップ6.公開する
No. | 公開方法 | 活用シーン |
1 | メール | 相手のメールアドレスに直接送信する |
2 | 共有リンク | Webサイト上でリンクを公開する SNSなどでフォームを共有する |
3 | HTML埋め込み | Webサイトに公開する |
Google Formsの公開方法は上記の3つです。よく使われる方法に、URLを取得する「共有リンク」があります。
取得したURLは、Webサイトのボタンやメルマガなどに貼付できます。目的や回答者に合わせて、公開方法を選びましょう。
アンケート終了後にGoogle Formsでおこなう2つの対応
- 回答の受付を終了する
- 回答を集計する
ここで、アンケート終了後におこなう2つの対応を紹介します。では、それぞれ解説します。
対応1.回答の受付を終了する
回答を締め切るときは、フォーム上部の「回答」タブを開き、右上の「回答を受付中」をOFFにします。
ちなみに、受付の終了は任意のタイミングで設定できます。もしセミナーなど参加者を募集するのなら、応募状況に合わせて変更可能です。
対応2.回答を集計する
- フォーム作成ページの「回答」タブで確認する
- 「Googleスプレッドシート」に自動で集計する
Google Formsで集めた回答の集計方法は、上記の2つです。
回答された内容は、フォーム作成ページの「回答」タブから、以下3つの項目で確認できます。
- 概要:各質問への全体回答をグラフで表示
- 質問:質問ごとに回答を表示
- 個別:回答者ごとに回答を表示
また、「Googleスプレッドシート」に自動でまとめることも可能です。
まず、フォーム作成ページの「回答」タブを開き、右上のGoogleスプレッドシートのアイコン(緑色)をクリックします。
次に、以下2つのどちらかを選択し「作成」をクリックします。
- 新しいスプレッドシート
- 既存スプレッドシート
新しいスプレッドシートに、以下の回答が自動反映されました。
Googleスプレッドシートに集計できれば、ステータスを追加したり結果をチームで共有したりと、活用の幅が広がります。
【補足】Googleフォームを複数の人と編集する方法
Google Formsは、簡単に複数人で編集・管理できます。ページ上部右側の「︙」マークを選択し、「共同編集者を追加」を選びます。
次の画面で、追加するGoogleアカウント(メールアドレス)を入力し「完了」をクリックしましょう。
これで、追加されたアカウントでも編集できるようになります。
Google Formsで知っておくべき便利な機能5選
- 回答者のメールアドレスを自動収集する
- 回答できる回数を1回に制限する
- 回答のコピーを回答者に送付する
- 回答があったタイミングで通知を受け取る
- 自動返信メールを設定する(アドオン使用)
Google Formsには便利な機能がいくつかあります。ここで、知っておくと役立つ機能を5つ紹介します。
機能1.回答者のメールアドレスを自動収集する
フォーム回答者のメールアドレスを収集する場合は、フォーム作成ページの「設定」タブを開きます。
項目『回答』内にある「メースアドレスを収集する」をONにして完了です。
機能2.回答できる回数を1回に制限する
同一回答者による回答を1回に制限したい場合は、設定>回答から「回答を1回に制限する」を選択します。
これで、同一アカウントから回答を重複して受け取ることを防止できます。
機能3.回答のコピーを回答者に送付する
「メールアドレスを収集する」をONにした状態なら、回答のコピーを質問者だけでなく回答者にも送付可能です。
もし、回答者の希望に応じて送付する場合は、設定>回答から「リクエストされた場合」を選択します。
セミナーの申し込みや問い合わせなど、エビデンスとして送付内容を残しておきたいときにおすすめです。
機能4.回答があったタイミングで通知を受け取る
回答状況や内容を、リアルタイムで確認したいときに役立つ機能があります。
「回答」タブ右上の「︙」をクリックし、「新しい回答についてのメール通知を受け取る」にチェックするだけです。
新しい回答が送信されたタイミングで通知を受け取れるので、いち早く回答を把握したいときに便利です。
機能5.自動返信メールを設定する(アドオン使用)
以下の拡張機能(アドオン)を使用すると、定型文の自動返信が可能です。
Google Formsで自動返信の設定におすすめの拡張機能
>>Email Notifications for Google Forms
上記のような拡張機能を設定すれば、件名や本文などを任意の内容で設定できます。ただほとんどの場合、返信できるのは定型文だけです。
さらに、1日に返信できる件数に上限が設けられている場合もあります。
もし、より柔軟に顧客対応をしたいのであれば、他のアンケートツールを検討するのも一案です。
Google Formsを活用してスマートにアンケートを実施しよう
Google Formsは、誰でも簡単にWebアンケートを作成できる無料ツールです。デバイスを問わないので、今すぐにでもアンケートおこなえます。
目的の情報をスムーズに把握するためにも、ぜひ活用してください。