Meta広告には、「クリック(すべて)」、「リンククリック」、「アウトバウンドクリック」といった複数のクリック指標が存在します。
広告成果の確認や分析をする際、これらのクリック指標に馴染みのない方にとって、どの指標を用いて広告の効果を評価すべきか迷ってしまう場合も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、それぞれのクリックの指標の定義や違いを詳しく解説します。
各指標の定義や違いをしっかり押さえて、正しい広告評価の参考としてください。
2021年10月にFacebook社が「Meta Platforms,Inc.」に社名を変更したことに伴い、FacebookとInstagramの広告プラットフォームは「Meta広告」として統一されました。
本記事では、「Facebook広告」改め「Meta広告」「Metaプラットフォーム」と称しています。
クリック(すべて)とは
Meta広告の「クリック(すべて)」指標は、広告に対するユーザーの全体的な関与を示すために使用する指標です。
この指標には、広告内のさまざまな要素へのクリックが含まれています。
クリック(すべて)に含まれる内容
リンククリック
ユーザーが広告内のリンクをクリックした際に記録されます。ウェブサイトへのリンク、アプリストアへのリンク、その他の外部リンクが含まれます。
ソーシャルインタラクション
「いいね!」「コメント」「シェア」などのMetaプラットフォーム上のアクションも「クリック(すべて)」に含まれます。
FacebookページやInstagramプロフィールへのクリック
広告を通じて、MetaプラットフォームのFacebookページやInstagramプロフィールにアクセスした際のクリックも含まれます。
メディアコンテンツへのクリック
写真や動画をフルスクリーンで表示するためのクリックも、「クリック(すべて)」に計測されます。
リンククリックとは
リンククリックは、Meta広告内の特定のリンクがクリックされた回数を計測します。ユーザーが広告を通じてMetaプラットフォーム内外の目的地に誘導された回数を示します。
リンククリックに含まれる内容
広告内の画像やコールトゥアクションボタンのクリック
広告に含まれる画像や「今すぐ購入」などのコールトゥアクションボタンがクリックされた場合、このクリックは「リンククリック」として計測されます。
例えば、ユーザーが商品の写真をクリックして商品ページに移動する場合などがこれに該当します。
広告の説明文内のURLリンクのクリック
広告の説明文中に含まれるURLリンクをクリックすると、それもクリックとして計測されます。
フルスクリーン広告フォーマットへのクリック
リード獲得フォーム、インスタントエクスペリエンス広告、コレクション広告などのフルスクリーン広告フォーマットへのクリックもリンククリックに含まれます。
フィードの広告内リンクのクリック
Metaプラットフォームのフィードに表示される広告内のリンクをクリックして、ユーザーがウェブサイトやアプリストアに直接誘導される場合もリンククリックとして計測されます。
クリック(すべて)とリンククリックとの違い
「クリック(すべて)」はリンククリックを含んでいるため、通常、レポート上でのクリック数はリンククリック数よりも多くなります。
なぜなら、「クリック(すべて)」が広告の全体的なエンゲージメントを、リンククリックが特定の目的地へのユーザーの移動をそれぞれ反映しているからです。
アウトバウンドクリックとは
「アウトバウンドクリック」指標は、広告をクリックしてFacebookやInstagramなどのMetaプラットフォームを離れ、外部のウェブサイトやアプリに移動した際のクリック数を計測します。
アウトバウンドクリックに含まれる内容
ニュースフィードからのダイレクトリンククリック
MetaプラットフォームのFacebookニュースフィードに表示される広告内のリンクやコールトゥアクションボタンをクリックすることで、ユーザーが直接Facebookプロパティ外のウェブサイトに誘導される場合があります。
これらのクリックを「アウトバウンドクリック」として計測します。
特定の広告フォーマット内のクリック
Facebookプロパティ外へのリンクを含む特定の広告フォーマット(リード獲得フォーム、インスタントエクスペリエンス広告、コレクション広告など)内のクリックもアウトバウンドクリックとして計測されます。
リンククリックとアウトバウンドクリックの違い
リンククリックとアウトバウンドクリックは、以下のような違いがあります。
リンククリック | 広告内のすべてのリンクへのクリックを測定。Metaプラットフォーム内外の両方への移動を含むリンクがカウントされます。 シングル画像広告を使用してトラフィックをウェブサイトに誘導する場合、CTAボタンや画像のクリックはリンククリックとして測定されます。 |
アウトバウンドクリック | FacebookやInstagramなどのMetaプラットフォームを離れるリンクがクリックされた回数を測定します。 広告をクリックして直接外部のウェブサイトやアプリに移動する場合が含まれます。 |
計測の際の注意点
特定の状況では、クリックがリンククリックとアウトバウンドクリックの両方としてレポートに表示されることがあります。
例えば、CTAボタンや画像をクリックしてMetaプラットフォーム外へ遷移する場合、そのクリックは両方に含まれる可能性があります。
また、インスタントエクスペリエンス広告を使用するキャンペーンでは、フィードの広告をタップして表示されるフルスクリーン広告内のリンクが外部に誘導する場合、そのクリックはアウトバウンドクリックとしてのみレポートに反映されます。
まとめ
「クリック(すべて)、「アウトバウンドクリック」、「リンククリック」は、広告の異なる側面を計測するため、広告の全体的な効果を評価する際には指標を正しく認識することが重要です。
ぜひこの記事を参考に、広告の成果を判断し、改善に役立ててみてください。