クローラー対策でSEO強化!検索エンジンに評価されるWebサイトの条件

クローラー対策でSEO強化!検索エンジンに評価されるWebサイトの条件

「クローラー」という言葉はWebサイトを運営している方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。

しかし、クローラーが具体的に何をしているのか、SEOにどう関わっているのかを詳しく理解している方は少ないのではないでしょうか。

クローラーとは、Webサイトを自動的に巡回し、情報を収集するプログラムのことです。

検索エンジンは、このクローラーによって集められた情報を元に、Webサイトを評価し、検索結果に表示する順番を決めています。つまり、クローラーはSEO対策において非常に重要な役割を担っているのです。

この記事では、クローラーの仕組みやSEOへの影響、クローラーに好かれるWebサイトの作り方などを詳しく解説します。クローラーの知識を深めることで、あなたのWebサイトも検索エンジンに高く評価され、より多くのユーザーにアクセスしてもらえるようになるでしょう。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

 

SEO対策についてもっと詳しく知りたい方は、「【2024年版】SEOとは|基本・やり方・具体施策を分かりやすく解説」という記事をチェックしてみてください。

目次

1.クローラーとは?

クローラーとは、インターネット上を自動で巡回し、Webサイトの情報を収集するプログラムのことです。別名「ボット」や「スパイダー」とも呼ばれます。

クローラーは、まるでクモが巣を張るように、Webサイト間のリンクを辿って情報を集めていきます。

クローラーの基本的な役割

クローラーの主な役割は、Webページの情報を収集し、検索エンジンのデータベースに登録することです。これにより、ユーザーが検索エンジンでキーワードを入力した際に、関連性の高いWebページを検索結果として表示することができます。

具体的には、以下の3つのプロセスで行われます。

検索エンジンの仕組み-1

 

プロセス 説明
1. クローリング クローラーがWebサイトを巡回しHTMLファイルなどの情報を収集します。
2. インデックス 収集した情報を分析し、キーワードやコンテンツの内容などを抽出してデータベースに登録します。
3. ランキング 検索キーワードとの関連性やWebサイトの品質などを評価し、検索結果に表示する順番を決定します。

クローラーの種類

クローラーは、検索エンジンごとに異なり、それぞれ独自のアルゴリズムでWebサイトを評価しています。代表的なクローラーは以下の通りです。

クローラー名 検索エンジン 説明
Googlebot Google 最も有名で、影響力も大きいクローラー。様々な種類があり、Webページ、画像、動画、スマートフォンページなどを収集します。
Bingbot Microsoft Bing Bingのクローラー。Googlebotと同様に、Webページの情報を収集し、Bingの検索結果に反映させます。
Slurp Bot Yahoo!JAPAN Yahoo!JAPANのクローラー。Googleの検索技術を採用しているため、Googlebotとほぼ同じ動きをします。
Applebot Apple Appleのクローラー。Appleの検索機能やSiriの検索結果に利用される情報を収集します。
DuckDuckBot DuckDuckGo プライバシー保護に重点を置いた検索エンジンDuckDuckGoのクローラー。
Baiduspider Baidu(中国) 中国最大の検索エンジンBaiduのクローラー。

これらのクローラーは、定期的にWebサイトを巡回し、情報を更新しています。

SEO対策を行う際は、クローラーの特性を理解し、それぞれのクローラーに評価されるような対策を行うことが重要です。

とはいえ、日本でクローラー対策を行う場合は、Googleのクローラーさえ意識すれば問題ありません。その理由は日本における検索エンジンのシェアはGoogleが80%を超えており、Yahooは10%程度だからです。

2.クローラーとSEOの関係性

クローラーは、SEO(検索エンジン最適化)において非常に重要な役割を果たします。

クローラーがWebサイトをどのように評価し、検索結果に反映させているのか、詳しく見ていきましょう。

クローラーがWebサイトを評価する仕組み

クローラーは、収集したWebページの情報をもとに、様々な要素を考慮してWebサイトを評価します。

主な評価要素は以下の通りです。

評価要素 具体的な評価内容
コンテンツの質 ・テーマとの関連性
・情報の正確性、信頼性
・網羅性、独自性
・最新性
・読みやすさ、分かりやすさ
Webサイトの構造 ・HTMLの構造が適切か
・内部リンクが適切に設置されているか
・モバイルフレンドリーに対応しているか
・ページ表示速度が速いか
被リンク ・他のWebサイトからどれくらいリンクされているか
・リンク元のWebサイトの質

これらの要素を総合的に評価し、検索キーワードとの関連性が高いと判断されたWebサイトが、検索結果の上位に表示されるようになります。

SEO関連用語

関連用語 意味
インデックス(Index) クローラーが収集したWebページの情報を検索エンジンのデータベースに登録すること。インデックスされたページのみが検索結果に表示される。
ランキング(Ranking) 検索キーワードとの関連性やWebサイトの品質などを評価し、検索結果に表示する順番を決定すること。
クロールバジェット(Crawl Budget) 一定期間内にクローラーがWebサイトを巡回できる回数の上限。Webサイトの規模や更新頻度、サーバーの性能などによって異なる。

クローラーに評価されやすいWebサイトの特徴

クローラーに評価されやすいWebサイトには、以下の特徴があります。

評価されやすい特徴 説明
質の高いコンテンツ テーマに沿った有益で信頼性の高い情報を提供している。
適切なキーワードの使用 ターゲットキーワードを適切な頻度で、自然な形で使用している。
わかりやすいWebサイト構造 HTMLの構造が適切で、内部リンクが効果的に設置されている。
モバイルフレンドリー スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に対応している。
高速なページ表示 ユーザーがストレスなく閲覧できるよう、ページ表示速度が速い。

これらの特徴を満たすWebサイトは、クローラーに高く評価され、検索結果の上位表示に繋がりやすくなります。

3.クローラーに好かれるSEO対策

クローラーにWebサイトを正しく評価してもらい、検索順位を向上させるためには、クローラーがスムーズに巡回できるような対策が必要です。

ここでは、クローラーに好かれるSEO対策について解説します。

クローラーがスムーズに巡回できるWebサイト構造の構築

クローラーは、Webサイトの構造が複雑だと、情報を収集しにくくなってしまいます。そのため、クローラーが理解しやすいシンプルな構造にすることが重要です。

  1. 階層構造を明確にする
    トップページから下層ページへのリンクを分かりやすく配置し、階層構造を明確にしましょう。
  2. パンくずリストを設置する
    パンくずリストは、現在どのページにいるのかを視覚的に示すもので、クローラーの巡回を助け、ユーザーにとっても便利です。
  3. ディレクトリ構造を整理する
    無駄なディレクトリを削除し、整理されたディレクトリ構造にすることで、クローラーが効率的に巡回できるようになります。

XMLサイトマップ、robots.txtの活用

XMLサイトマップ
XMLサイトマップは、Webサイトのページ情報をまとめたファイルです。クローラーにサイトマップを送信することで、Webサイトの構造を把握しやすくし、インデックスを促進することができます。


robots.txt
robots.txtは、クローラーの巡回を制御するためのファイルです。特定のページやディレクトリへのアクセスを禁止したり、クロール頻度を調整したりすることができます。

内部リンク、外部リンクの最適化

内部リンク
関連性の高いページ同士を内部リンクで繋ぐことで、クローラーがサイト内をスムーズに巡回できるようになります。また、重要なページに多くの内部リンクを集めることで、そのページの評価を高めることができます。

外部リンク
信頼性の高い外部サイトからの被リンクは、Webサイトの評価を高める上で重要です。ただし、質の低いサイトからの被リンクは逆効果になる場合もあるので注意が必要です。

 

SEO対策に関する詳しい施策は、以下の記事で詳しく紹介しています。
こちらの記事を参考にSEOの対策を実施してみてください。

モバイルフレンドリー、ページ速度の改善

モバイルフレンドリー
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に対応したWebサイトは、クローラーからの評価が高くなります。レスポンシブデザインを採用するなどして、モバイルフレンドリーなサイトを目指しましょう。

ページ速度
ページ表示速度が遅いWebサイトは、ユーザー体験を損なうだけでなく、クローラーからの評価も低くなります。画像の最適化やキャッシュの利用など、ページ速度の改善に取り組みましょう。

これらの対策を行うことで、クローラーがWebサイトをスムーズに巡回し、情報を正しく評価できるようになります。その結果、検索順位の向上やトラフィックの増加といったSEO効果が期待できます。

ページ速度を調べる方法については、「Webサイトの読み込み速度を改善!Google PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)でWebサイトを高速化する方法」という記事で解説しています。ぜひチェックしてみてください。

4.クローラーに関するよくある質問

クローラーについて、よくある質問とその回答をまとめました。

Q1:クローラーはどのくらいの頻度でWebサイトを巡回しますか?

A: クローラーの巡回頻度は、Webサイトの規模や更新頻度、重要度などによって異なります。一般的に、更新頻度の高い大規模なWebサイトは、数日~数週間ごとに巡回されます。

一方、更新頻度の低い小規模なWebサイトは、数ヶ月に一度しか巡回されないこともあります。

Q2:クローラーにインデックスされないページがあるのはなぜですか?

A: クローラーがページをインデックスしない理由はいくつか考えられます。

  • robots.txtでブロックされている
    robots.txtファイルで、クローラーのアクセスを禁止している可能性があります。
  • noindexタグが設定されている
    HTMLのheadタグ内にnoindexタグが設定されている場合、クローラーはインデックスしません。
  • リンクがない
    他のページからリンクされていない孤立したページは、クローラーが発見しにくいため、インデックスされないことがあります。
  • コンテンツが重複している
    他のページと内容が重複しているページは、インデックスされないことがあります。
  • 技術的な問題
    サーバーエラーやページの読み込み速度が遅いなど、技術的な問題が原因でインデックスされないこともあります。

Q3:クローラーが巡回しやすいURLの構造はありますか?

A: クローラーが巡回しやすいURLの構造には、以下の特徴があります。

  • 階層構造が明確
    ディレクトリ構造で階層を表現し、各ページの関係性がわかりやすい。
  • 短く簡潔
    長すぎるURLは、クローラーが認識しにくいため、できるだけ短く簡潔にする。
  • キーワードを含む
    URLにターゲットキーワードを含めることで、関連性をアピールできる。
  • 静的なURL
    動的なパラメータを含まないURLの方が、クローラーが認識しやすい。

Q4:クローラーを制御する方法はありますか?

A: クローラーの巡回を制御する方法はいくつかあります。

  • robots.txt
    robots.txtファイルで、特定のページやディレクトリへのアクセスを禁止することができます。
  • メタタグ
    HTMLのheadタグ内に、noindexタグやnofollowタグを設定することで、インデックスやリンクの巡回を制御することができます。
  • サーチコンソール
    Google Search ConsoleやBing Webmaster Toolsなどのツールを利用することで、クローラーの動きを監視したり、クロールエラーを確認したりすることができます。

5.まとめ

この記事では、SEO対策に欠かせないWebクローラーの仕組みと重要性について解説しました。クローラーは、Webサイトを巡回し、情報を収集することで、検索エンジンがWebサイトを評価し、検索結果に表示する役割を担っています。

クローラーの動きを理解し、適切なSEO対策を行うことで、Webサイトの評価を高め、検索順位を向上させることができます。

具体的には、

  • Webサイトの構造をクローラーが理解しやすいように整理する
  • XMLサイトマップやrobots.txtを活用する
  • 質の高いコンテンツを作成し、適切なキーワードを使用する
  • 内部リンクと外部リンクを最適化する
  • モバイルフレンドリーなWebサイトにし、ページ速度を改善する

といった対策が有効です。

もし、SEO対策に課題を感じているのであれば、ぜひこれらの対策を実践してみてください。クローラーに好かれるWebサイト作りは、SEO成功への第一歩です。この記事を参考に、Webサイトがクローラーに高く評価されるように改善していきましょう。

また、SEO対策について不明な点や専門家に相談したい場合は、弊社(株式会社アクシス)までお気軽にご相談ください。