「自社でSEO対策に取り組んでいるけど、なかなか検索順位が上がらない…」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
実は、Googleの検索アルゴリズムは日々進化しており、SEO対策もそれに合わせてアップデートしていく必要があります。
最近特に注目されているのが、「E-E-A-T」という概念です。
これは、Googleがコンテンツを評価する際に重視する4つの要素の頭文字を取ったもので、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)を表しています。
E-E-A-Tは、高品質なコンテンツを作成するための重要な指標であり、SEO対策においても欠かせない要素となっています。E-E-A-Tを意識したコンテンツ作りは、検索順位の向上だけでなく、ユーザーからの信頼獲得にもつながるため、長期的なSEO戦略においても非常に重要です。
この記事では、E-E-A-Tの4つの要素について詳しく解説し、SEO対策にどのように活かせるのかを具体的に説明していきます。
この記事を読むことで、以下のポイントを押さえることができます。
- E-E-A-Tを理解し、SEO対策に活かせるようになる
- 高品質なコンテンツを作成するためのヒントが得られる
- 検索順位向上に繋がる具体的な施策を知ることができる
ぜひ最後まで読んで、自社のSEO対策に役立ててください。
SEO対策についてもっと詳しく知りたい方は、「【2024年版】SEOとは|基本・やり方・具体施策を分かりやすく解説」という記事をチェックしてみてください。
E-E-A-Tとは何か?
E-E-A-Tは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)という4つの要素の頭文字を取ったものです。
Googleが検索品質評価ガイドラインで定義しており、ユーザーにとって価値の高い、信頼できるコンテンツかどうかを評価する際の重要な指標となっています。
近年、AIによるコンテンツ生成が増加傾向にありますが、2024年3月5日に更新されたGoogleの検索品質評価者向けガイドラインでは、生成方法によってはコンテンツの信頼性が損なわれる可能性が指摘されています。
例えば、次のようなコンテンツは、E-E-A-Tの観点から低い評価を受けます。
It is unlikely a human author would make these odd statements and obvious mistakes. It’s likely this content was auto-generated with no human editing.
No matter how this content was created, the odd statements and factual inaccuracies make this article untrustworthy and therefore Lowest E-E-A-T and Lowest quality.
(人間が書いたとは思えない奇妙な記述や明らかな誤りが含まれています。このコンテンツは、人間の編集を経ずに自動生成された可能性が高いです。
作成方法に関わらず、奇妙な記述や事実の誤りは、記事の信頼性を損ない、E-E-A-Tと品質評価が最低となります。)
引用:Google「検索品質評価者向けガイドライン」
このようなコンテンツは、たとえAIによって生成されたとしても、人間のチェックや編集を経ることで、品質を向上させることができます。
E-E-A-Tの4つの要素
Experience(経験)
Experienceは、実際に体験した情報や知識に基づいているかどうかを示す要素です。
例えば、製品レビュー記事であれば、実際に製品を使用したことのある人の意見や感想は、使用していない人の意見よりも価値が高いと判断されます。
他にも、旅行先の体験談や、病気の治療経験など、実際に体験したことをもとにした情報は、ユーザーにとって信頼性が高く、有益な情報となります。
Expertise(専門性)
Expertiseは、特定の分野における専門知識やスキルを持っているかどうかを示す要素です。
医療情報に関する記事であれば、医師や医療従事者によって書かれた記事は、専門性が高いと評価されます。また、プログラミングに関する記事であれば、現役のエンジニアが執筆した記事の方が、専門性が高いと判断されるでしょう。
専門家によって書かれた情報は、正確性や信頼性が高く、ユーザーにとってより価値のある情報となります。
Authoritativeness(権威性)
Authoritativenessは、その分野において信頼できる情報源として認められているかどうかを示す要素です。
特定の業界で有名な専門家や、権威ある組織が発信する情報は、権威性が高いと評価されます。
例えば、医療情報であれば厚生労働省やWHO(正解保健機関)のような公的機関、または大学病院や専門医が運営するウェブサイトからの情報は、権威性が高いと評価されます。
Trustworthiness(信頼性)
Trustworthinessは、情報が正確で信頼できるかどうかを示す要素です。
情報源が明確で、客観的なデータに基づいていること、情報の更新頻度が高いことなどが、信頼性を高める要素となります。
これらの4つの要素は、それぞれ独立しているわけではなく、相互に関連し合っています。
例えば、専門性が高い情報は信頼性も高いと判断される傾向があります。また、権威性が高い情報源からの情報は、経験や専門性も高いと評価される可能性があります。
SEOにおけるE-E-A-Tの重要性
Googleの検索エンジンは、ユーザーにとって最も有益で信頼性の高い情報を提供することを目指しています。そのため、検索アルゴリズムは常に進化しており、コンテンツの評価基準も変化しています。
近年、特に重要視されているのがE-E-A-Tです。
ここではE-E-A-TとSEOとの関係性、与える影響、E-E-A-Tを意識したSEO記事の具体例について解説していきます。
Googleの検索アルゴリズムの変化とE-E-A-Tの関係
かつてGoogleの検索アルゴリズムは、キーワードの出現頻度や被リンクの数などを重視していました。
しかし、コンテンツの質を重視する方向へとシフトし、現在ではE-E-A-Tが検索順位に大きく影響するようになっています。
Googleは、ユーザーに誤った情報や有害なコンテンツを提供することを避け、信頼できる情報を上位表示させるために、E-E-A-Tを評価基準として採用しています。
特に、健康や金融など、人々の生活に影響を与える可能性のあるYMYL(Your Money or Your Life)分野においては、E-E-A-Tが非常に重要視されています。
E-E-A-TがSEOに与える影響
E-E-A-Tは、検索順位だけでなく、クリック率やコンバージョン率にも影響を与えます。
なぜなら、ユーザーは専門性が高く、信頼できる情報源からのコンテンツを好む傾向があるからです。E-E-A-Tを意識したコンテンツは、ユーザーの信頼を獲得し、長期的な関係を築く上で非常に重要です。
ここでは、E-E-A-Tが検索エンジン最適化(SEO)に与える3つの影響について紹介します。
1.検索順位の向上
Googleの検索アルゴリズムは、E-E-A-Tを考慮してコンテンツを評価します。
E-E-A-Tが高いコンテンツは、ユーザーにとって有益で信頼性が高いと判断され、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
特に、YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる、健康、金融、法律など、人々の生活に大きな影響を与える可能性のある分野では、E-E-A-Tの重要性がさらに高まります。
2.クリック率(CTR)の向上
検索結果に表示されるタイトルやメタディスクリプションに、専門性や権威性を感じさせる要素が含まれている場合、ユーザーはクリックする可能性が高くなります。
例えば、「専門家が解説」や「〇〇研究所調査」といった文言は、ユーザーに信頼感を与え、クリック率の向上に貢献します。
3.ウェブサイトの評価向上
E-E-A-Tが高いコンテンツを継続的に提供することで、ウェブサイト全体の評価が向上します。
これは、検索エンジンからの評価だけでなく、ユーザーからの信頼感やブランドイメージの向上にもつながります。
結果として、ウェブサイトへのトラフィック増加やコンバージョン率の向上に貢献する可能性があります。
E-E-A-Tを意識したSEO記事の具体例
E-E-A-Tの要素 | ダイエットに関する記事の場合 | SEOへの影響 |
Experience(経験) | 実際にダイエットに取り組んだ経験、成功・失敗談、ビフォーアフター写真などを掲載 | 読者の共感を呼び、信頼性を高めることで、検索順位やクリック率の向上に貢献 |
Expertise(専門性) | 栄養士やトレーナーなど、専門家の監修を受けた情報や、科学的根拠に基づいた解説を掲載 | コンテンツの正確性や信頼性を高め、検索順位の向上に貢献 |
Authoritativeness(権威性) | 著名なダイエット専門家や医療機関からの引用や言及、権威ある論文や研究データの掲載 | コンテンツの権威性を高め、検索順位やクリック率の向上に貢献 |
Trustworthiness(信頼性) | 誇張表現や誤解を招く表現を避け、正確で客観的な情報を提供。運営者の情報や連絡先を明記 | コンテンツの信頼性を高め、検索順位やクリック率の向上に貢献 |
このように、E-E-A-Tの各要素を意識してコンテンツを作成することで、検索エンジンからの評価だけでなく、ユーザーからの信頼も獲得し、SEOにおける成功に大きく貢献することができます。
E-E-A-Tを高めるためのSEO対策
E-E-A-Tを高めるためには、4つの要素それぞれに対して具体的な対策を講じることが重要です。
ここでは、各要素を高めるためのSEO対策について詳しく解説します。
Experience(経験)を高める施策
Experience(経験)を高めるためには、実際に体験した情報や知識に基づいたコンテンツを作成することが重要です。
1.実体験に基づいた情報を盛り込む
参考:株式会社アクシス「お客様事例」より
- 製品レビューであれば、実際に製品を使用してみて感じたことや気づいた点を詳しく記述する
- サービス紹介であれば、実際にサービスを利用した体験談や感想を共有する
- 旅行に関する記事であれば、実際に訪れた場所の情報を詳しく紹介する
2.具体的な事例やエピソードを交える
抽象的な説明だけでなく、具体的な事例やエピソードを交えることで、読者の理解を深め、共感を呼ぶことができます。
例えば、ダイエットに関する記事であれば、実際にダイエットに成功した人の体験談や、ダイエット中に苦労したことなどを紹介すると効果的です。
3.ユーザーの疑問や悩みに寄り添ったコンテンツを作る
ユーザーがどのような情報を求めているのか、どのような疑問や悩みを抱えているのかを調査し、それらに寄り添ったコンテンツを作成することで、ユーザーの満足度を高めることができます。
また、FAQ形式の記事や、読者からの質問に答えるコーナーなどを設けることも有効です。
Expertise(専門性)を高める施策
Expertise(専門性)を高めるためには、専門知識やスキルを持っていることを示す必要があります。
1.専門家による監修や執筆
参考:マイベスト
専門家による監修や執筆は、コンテンツの信頼性を高める上で非常に有効です。
特に、医療、金融、法律など、専門知識が必要な分野では、専門家による監修は必須と言えるでしょう。
2.参考文献や出典を明記する
参考文献や出典を明記することで、情報の信頼性を高めることができます。
学術論文や公的機関のデータなどを引用することで、より信頼性の高いコンテンツを作成することができます。
※記載形式の例
参考文献の記載形式は、学術論文や書籍、ウェブサイトなど、情報源の種類によって異なります。
- 学術論文: 著者名、出版年、論文タイトル、雑誌名、巻号、ページ番号などを記載します。
- 書籍: 著者名、出版年、書籍名、出版社などを記載します。
- ウェブサイト: 著者名(またはウェブサイト名)、記事タイトル、ウェブサイト名、URLなどを記載します。
3.最新の情報やデータに基づいたコンテンツを作る
情報は常に更新されているため、最新の情報やデータに基づいたコンテンツを作成することが重要です。
特に、科学技術や医療分野など、進歩が早い分野では、常に最新情報をキャッチアップし、コンテンツに反映させる必要があります。
Authoritativeness(権威性)を高める施策
Authoritativeness(権威性)を高めるためには、その分野において信頼できる情報源として認められる必要があります。
1.他のウェブサイトからの引用や言及(サイテーション)を増やす
他のウェブサイトから引用されたり、言及されたりすることで、権威性が高まります。
質の高いコンテンツを作成し、他のウェブサイトから自然にリンクされるようにすることが重要です。
2.SNSでの情報発信やコミュニティへの参加
SNSやオンラインコミュニティで積極的に情報発信したり、他のユーザーと交流したりすることで、認知度を高め、権威性を高めることができます。
3.業界のイベントやセミナーへの登壇
業界のイベントやセミナーに登壇することで、専門家としての認知度を高めることができます。
登壇内容は、ウェブサイトやSNSで公開することで、より多くの人に情報を届けることができます。
Trustworthiness(信頼性)を高める施策
Trustworthiness(信頼性)を高めるためには、正確で信頼できる情報を提供する必要があります。
1.事実確認を徹底し、正確な情報を提供する
参考:株式会社アクシス「限られたリソースで成果を最大限にする!Web集客戦略のつくり方」より
情報の正確性を確認し、誤った情報や不確かな情報を提供しないように注意する必要があります。
必要に応じて、複数の情報源を参考にしたり、専門家に確認したりすることも重要です。
例えば、統計データを用いる場合は、出典を明記し、最新の情報を参照するようにしましょう。
2.誤解を招く表現や誇張表現を避ける
誤解を招く表現や誇張表現は、信頼性を損なう可能性があります。正確で客観的な情報を、わかりやすく伝えるように心がけましょう。
「絶対に効果がある」といった断定的な表現は避け、「〇〇という研究結果が出ている」といったように、根拠を示すことが重要です。
3.セキュリティ対策を徹底し、安全なウェブサイトを構築する
ウェブサイトのセキュリティ対策を徹底することで、ユーザーに安心して利用してもらうことができます。
SSL/TLS証明書の導入や、定期的なセキュリティチェックなどを行いましょう。
SSL/TLS証明書の導入については「いまさら聞けないSSLとは?導入方法とTLSとの違いをわかりやすく解説」という記事で詳しく紹介しています。
SSL/TLS証明書の導入が未対策の方は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。
E-E-A-Tに関するよくある質問
Q1.E-E-A-Tはすべてのウェブサイトに重要ですか?
A: 基本的に、すべてのウェブサイトにとってE-E-A-Tは重要です。
しかし、特にYMYL(Your Money or Your Life)分野、つまり健康、金融、法律など、人々の生活に大きな影響を与える可能性のある分野では、E-E-A-Tは非常に重要視されます。
これらの分野では、誤った情報がユーザーに深刻な被害を与える可能性があるため、GoogleはE-E-A-Tの高いコンテンツを優先的に表示する傾向があります。
Q2.E-E-A-Tを高めるためには、専門家でなければいけませんか?
A: いいえ、必ずしも専門家である必要はありません。
もちろん、専門家による監修や執筆はE-E-A-Tを高める上で非常に有効ですが、専門家でなくても、実体験に基づいた情報や、信頼できる情報源からの情報を提供することで、E-E-A-Tを高めることは可能です。
Q3.E-E-A-Tはどのように評価されるのですか?
A: E-E-A-Tは、Googleの検索品質評価ガイドラインに基づいて、人間の評価者によって評価されます。
評価者は、コンテンツの品質を総合的に判断し、E-E-A-Tの各要素がどの程度満たされているかを評価します。
Q4.E-E-A-Tを高めるための近道はありますか?
A: E-E-A-Tを高めるためには、地道な努力が必要です。
一朝一夕にE-E-A-Tを高めることはできませんが、継続的に高品質なコンテンツを作成し、信頼性を高めていくことで、徐々にE-E-A-Tは向上していきます。
Q5.E-E-A-Tを意識したSEO対策は、具体的にどのように行えば良いですか?
A: E-E-A-Tを意識したSEO対策は、コンテンツの内容だけでなく、ウェブサイト全体の設計や運営にも関わってきます。
具体的には、以下の対策が考えられます。
- 専門家による監修や執筆
- 参考文献や出典の明記
- 最新の情報やデータに基づいたコンテンツ作成
- 事実確認の徹底
- セキュリティ対策の徹底
まとめ|E-E-A-Tを意識したSEO対策で、ユーザーに信頼、検索エンジンに評価されるサイトへ
この記事では、Googleが重視するE-E-A-Tの概念とその重要性、そしてSEO対策における具体的な施策について解説しました。
E-E-A-Tは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の4つの要素から構成され、ユーザーにとって価値のある、信頼できるコンテンツかどうかを評価する際の重要な指標となります。
E-E-A-Tは、検索エンジン最適化(SEO)において、もはや無視できない要素です。E-E-A-Tを意識したコンテンツ作りは、検索順位の向上だけでなく、ユーザーからの信頼獲得、ひいてはコンバージョン率の向上にもつながります。
ぜひこの記事で紹介した内容を参考に、E-E-A-Tを意識したコンテンツ作りに取り組み、ユーザーに信頼され、検索エンジンにも評価されるウェブサイトを目指しましょう。
SEO対策全般について不明な点や専門家に相談したい方は、弊社(株式会社アクシス)までお気軽にご相談ください。