ロングテールキーワードとは|選び方やSEOで評価されるコツを解説

「ロングテールキーワード」という言葉を聞いたことはあるけれど、具体的にどのように選んだらよいのか、どんな手順で進めればいいのか分からないというWeb担当者の方は多いのではないでしょうか。

ロングテールキーワードを上手に活用することで、Webサイトへの流入数を増やし、SEO効果を最大化することができます。しかし、ロングテールキーワードにはメリットだけでなくデメリットもあるため、しっかりと理解した上で取り組む必要があります。

本記事では、ロングテールキーワードの基本的な知識や、選定方法、具体的な手順について詳しく解説します。ロングテールキーワードの特徴を理解し、Webサイトに合った最適なキーワードを見つけられるようになりましょう。

SEO対策」についての詳細は下記にて紹介してます。ぜひご覧ください。

目次

ロングテールキーワードとは

ロングテールキーワードとは、3語以上の長い検索キーワードのことを指します。一般的なキーワードに比べて、より具体的で詳細な内容を表しています。

例えば「ドレス」というキーワードに対し、「夏 ドレス 安い」のようなキーワードがロングテールキーワードに該当します。

ロングテールキーワードの特徴は以下の通りです。

  • 検索ボリュームが1,000未満と少ない
  • 複数の語句から構成されることが多い
  • 競合が少なく、上位表示しやすい
  • ユーザーの具体的な検索意図を反映している

ロングテールキーワードは、SEO対策において重要な役割を果たします。

検索数が多いビッグキーワードは競争が激しいため、上位表示するのが難しい一方、ロングテールキーワードは競合が少なく、上位表示しやすいという特徴があります。また、ユーザーの具体的な検索意図にマッチしているため、コンバージョンにもつながりやすいのが大きな利点です。

ロングテールキーワードのメリット

ロングテールキーワードには、以下のようなメリットがあります。

ユーザーの具体的なニーズを捉えられる

ロングテールキーワードは、3語以上の長い検索キーワードで構成されているため、ユーザーの具体的な検索意図が明確になります

例えば、「夏 ドレス 安い」というキーワードからは、夏用のドレスを安く購入したいというユーザーの意図が読み取れます。このように、ロングテールキーワードを活用することで、ユーザーが求めている情報を的確に提供できるようになります。

long_tale_keywords

検索結果で上位表示されやすい

一般的に、ロングテールキーワードは検索ボリュームが少なく、競合するサイトも少ないため、上位表示されやすい傾向にあります。

例えば、「東京 イタリアン レストラン」というビッグキーワードは、大手グルメサイトなどが上位を独占していますが、「渋谷 イタリアン レストラン 個室」といったロングテールキーワードであれば、地域密着型のレストランが上位表示を獲得しやすくなります。

ただし、コンバージョンに直結するようなロングテールキーワードは、競合が多い場合もあるので注意が必要です。

コンバージョンにつながりやすい

ロングテールキーワードは、ユーザーの具体的なニーズを反映しているため、そのキーワードで検索したユーザーは購買意欲が高い傾向にあります。

例えば、「ワイヤレスイヤホン 防水 高音質」というキーワードで検索したユーザーは、すでに商品の条件がかなり絞られているため、商品ページへ誘導できれば成約に至る可能性が高くなります。つまり、ロングテールキーワードを狙うことで、サイトへの流入数は少なくても、質の高い見込み客を獲得できる可能性が高まるのです。

ロングテールキーワードのデメリット

ロングテールキーワードにはいくつかのデメリットもあります。

検索ボリュームが少ないため、サイトへの流入数が限られ

ロングテールキーワードは、検索ボリュームが1,000未満と少ないのが一般的です。そのため、ロングテールキーワードを狙ったコンテンツを作成しても、サイトへの流入数は多くないでしょう。

例えば、「東京 ランチ」というビッグキーワードは月間約数十万回も検索されていますが、「東京 ランチ 和食 個室」というロングテールキーワードの月間検索ボリュームはそれを大きく下回ることが考えられます。

つまり、ビッグキーワードを狙ったコンテンツ1本で得られる流入数を、ロングテールキーワードで獲得するには、数百本のコンテンツが必要になる計算です。

なお、月間平均検索数(検索ボリューム)を調べる方法は、以下の記事で紹介しています。

管理すべきキーワードが膨大になり、運用コストが高くなる

ロングテールキーワードは、ビッグキーワードに比べて数が圧倒的に多いため、管理が複雑になります。

例えば、「ワイヤレスイヤホン」というビッグキーワードに対して、「ワイヤレスイヤホン 防水」「ワイヤレスイヤホン 高音質」「ワイヤレスイヤホン ランニング」など、多数のロングテールキーワードが存在します。

これらのキーワードを全て管理し、それぞれに最適化したコンテンツを作成するには、多大な時間と労力が必要です。また、ロングテールキーワードを狙ったコンテンツは記事数が多くなるため、サイトのメンテナンスや更新にもコストがかかってしまいます。

 

したがって、ロングテールキーワードを活用する際は、検索ボリュームの低さや管理の煩雑さなどのデメリットにも留意しながら、ビッグキーワードとの組み合わせなど、バランスの取れたキーワード戦略を立てることが重要です。

ロングテールキーワードの選び方・手順

ロングテールキーワードを選定する際は、以下の手順に沿って進めていくことが効果的です。

1.メインとなるビッグキーワードを決める

ロングテールキーワードを選ぶ前に、まずはサイトやコンテンツのメインテーマに関連する「ビッグキーワード」を決めましょう。

例えば、「ワイヤレスイヤホン」というビッグキーワードを軸に、関連するロングテールキーワードを探していきます。ビッグキーワードは、サイトの目的や提供する商品・サービス、ターゲットユーザーの検索意図などを考慮して選びます。

2.ビッグキーワードからサジェストキーワードを収集する

次に、Google検索の自動サジェスト機能やキーワードプランナーを使って、ビッグキーワードに関連するサジェストキーワードを幅広く集めます。

例えば、「ワイヤレスイヤホン 防水」「ワイヤレスイヤホン 高音質」「ワイヤレスイヤホン ランニング」などのキーワードが挙がってくるでしょう。この段階では、できるだけ多くのキーワードを収集することが大切です。

3.検索ボリュームと競合の少ないキーワードを選ぶ

収集したキーワードの中から、検索ボリュームが1,000未満で、競合が少ないキーワードをロングテールキーワードとして選定します。

一般的に、検索ボリュームが少ないほど競合も少なくなるため、狙ったキーワードで上位表示されやすくなります。ただし、検索ボリュームが極端に少ないキーワードは、集客効果が限定的なので注意しましょう。

4.ユーザーの検索意図が明確なキーワードを優先する

ロングテールキーワードは、ユーザーの具体的な検索意図を反映しているものを優先的に選びます。

例えば、「ワイヤレスイヤホン 片耳 小型」というキーワードからは、片耳で使える小型のワイヤレスイヤホンを探しているユーザーの意図が読み取れます。このように、ユーザーが求める情報を提供できるキーワードを選ぶことが重要です。

5.サイトのテーマや商品・サービスに合ったキーワードを選ぶ

サイトのテーマや提供している商品・サービスに沿ったキーワードを選ぶことも大切です。

例えば、ワイヤレスイヤホンの販売サイトであれば、「ワイヤレスイヤホン 比較」「ワイヤレスイヤホン おすすめ」などのキーワードが有効でしょう。

一方、ワイヤレスイヤホンの修理サービスを提供しているサイトなら、「ワイヤレスイヤホン 故障」「ワイヤレスイヤホン 修理」などのキーワードが適しています。

6.選定したキーワードを整理し、コンテンツ制作に活かす

以上の手順で選定したロングテールキーワードを整理し、優先順位をつけていきます。

その際、関連性の高いキーワードをグループ化したり、ユーザーの検索意図に沿ってカテゴリー分けしたりすると、管理しやすくなります。そして、選定したキーワードを元に、ユーザーニーズに合ったコンテンツを制作していきましょう。ロングテールキーワードを適切に盛り込むことで、SEO効果の高いコンテンツを作成できます。

ロングテールキーワードでのSEO対策ステップ

ロングテールキーワードでSEO対策を進める際は、以下の手順に沿って進めていくことが効果的です。

1.タイトル、見出し、本文にロングテールキーワードを適切に配置する

ロングテールキーワードを活用したSEO対策において、記事の題名、見出し、本文への適切な配置は非常に重要です。

まず、記事やページのタイトルにロングテールキーワードを含めることで、ユーザーの検索意図に合致したタイトルを設定できます。例えば「ソファー グレー 二人掛け」といったキーワードを題名に入れることで、2人用のグレーのソファーを探しているユーザーにとって、魅力的な記事タイトルになります。

 

次に、記事の見出しにもロングテールキーワードを活用します。見出しは記事の内容を示す重要な要素であり、ロングテールキーワードを適切に配置することで、ユーザーの求める情報がわかりやすくなります。見出しにキーワードを含めることで、検索エンジンにとっても記事の内容が明確に伝わり、SEO効果が期待できます。

さらに、記事本文の中にもロングテールキーワードを自然に織り交ぜていきます。ただし、キーワードを無理に詰め込むのではなく、読みやすさと情報の質を損なわないよう配慮することが重要です。適切な箇所にキーワードを配置し、ユーザーにとって有益な情報を提供することが肝心です。

このように、タイトル、見出し、本文にロングテールキーワードを効果的に配置することで、ユーザーの検索意図に合致したコンテンツを作成できます。検索エンジンにとっても、記事の内容が明確に伝わるため、上位表示につながる可能性が高まります。

2.画像のファイル名やaltテキスト、内部リンクなどの最適化を行う

ロングテールキーワードを活用したSEO対策では、記事本文以外の要素の最適化も重要です。

まず、記事に含まれる画像のファイル名やaltテキストにロングテールキーワードを活用しましょう。画像のファイル名には、例えば「グレー ソファー 2人掛け」のように、関連するキーワードを含めることで、検索エンジンがその画像の内容を理解しやすくなります。また、altテキストを設定することで、画像が表示されないときに代わりテキストが表示されたり、画像検索の結果にも影響を与えることができます。

次に、記事内の内部リンクにもロングテールキーワードを活用します。内部リンクの文言には、関連するキーワードを使うことで、ユーザーにとって有益な情報につなげることができます。例えば「グレー ソファーのインテリアガイド」のようなキーワードリンクを設置すれば、ユーザーの関心に応えられる可能性が高まります。

このように、記事本文以外の要素にもロングテールキーワードを活用することで、検索エンジンの理解を深め、ユーザーエンゲージメントの向上にもつなげられます。画像、内部リンクなど、記事全体の最適化を行うことが重要です。

3.記事の効果を測定し、継続的な改善を行う

ロングテールキーワードを活用したSEO対策においては、記事の効果を測定し、継続的な改善を行うことが不可欠です。

まず、記事のアクセス数やページビュー数、滞在時間、直帰率などの指標を確認し、コンテンツの効果を把握します。特に、どのキーワードが集客に効果的だったかを分析することが重要です。

次に、コンバージョン率の分析も行います。ロングテールキーワードを活用した記事が、実際にどの程度の成果につながっているかを確認します。例えば、商品購入や資料ダウンロードなどのコンバージョンにどのように寄与しているかを分析します。

さらに、ヒートマップなどからユーザーの行動データを分析し、ロングテールキーワードの選定や記事の内容、構成などを改善していきます。ユーザーの反応が良かったキーワードや、コンバージョンにつながった記事の特徴、ページ内での行動を把握し、今後の施策に活かすことが重要です。

以下の記事では、無料で利用できる「ヒートマップツール」についてご紹介しています。

 

このように、記事の効果を継続的に測定し、分析結果に基づいて改善を重ねることで、ロングテールキーワードを活用したSEO対策の効果を最大化できます。ユーザーニーズに合ったコンテンツ作りと、データに基づく改善サイクルを回すことが、持続的な集客につながります。

ロングテールキーワードを活用した成功事例

ロングテールキーワードで上位表示を獲得している記事のイメージ

ここで、弊社のオウンドメディア(Marketing Quest)にて、ロングテールキーワードを活用したSEO対策の事例をご紹介します。

 

対策キーワードや記事の概要は以下の通りです。

対策キーワード

「リスティング広告 効果が出るまで」

URL

https://www.axis-corp.com/quest/listing-ads-become-effective

検索ボリューム

40

平均掲載順位

1.5位

月間流入数

18セッション

月間コンバージョン数

1件

 

ご覧の通り、検索ボリュームや月間の流入数はかなり少ないですが、検索結果の上位に表示されており、コンバージョンも発生しております。

検索ボリュームが多いキーワードは見込まれる流入が多く、対策するキーワードとして魅力的に見えがちです。しかし、SEOは検索結果の限られた枠を取り合うため、上位表示できなければ流入すら発生しません。

ロングテールキーワードを上手く活用してSEO対策をすることで、効率良く上位表示が可能になります。

ロングテールSEOにオススメのツール

最後に、ロングテールSEOにオススメのツールをご紹介します。

Google キーワードプランナー

Googleが提供する無料のキーワード検索ツールです。月間検索ボリュームや競争度などのデータを確認でき、ビッグキーワードから関連するロングテールキーワードを探し出せます。広告キャンペーンの計画に役立つだけでなく、SEO対策にも有用です。

  • Googleが提供するキーワード検索ツール
  • 検索ボリュームや競争度などのデータを確認できる
  • ビッグキーワードから関連するロングテールキーワードを探せる

参考:Googleキーワードプランナー

Ubersuggest

Neil Patel氏が提供する無料のキーワード調査ツールです。検索ボリューム、SEO難易度、推定クリック率(CTR)などのデータを確認できます。ビッグキーワードから関連するロングテールキーワードを探すのに適しており、SEO戦略の立案に役立ちます。直感的なデザインで初心者にも使いやすいのが魅力です。

  • Neil Patelが提供するキーワード調査ツール
  • 検索ボリュームや難易度、推定CTRなどのデータを確認できる
  • ビッグキーワードから関連するロングテールキーワードを探せる

参考:Ubersuggest

SEMrush

プロフェッショナル向けの高機能なSEOツールです。検索ボリューム、競争度、トレンドなどの詳細なデータを提供し、ビッグキーワードから関連するロングテールキーワードを見つけ出せます。競合分析や広告キャンペーンの最適化にも活用でき、包括的なデジタルマーケティング戦略の策定に役立ちます。

  • 有名なSEOツールの1つ
  • 検索ボリューム、競争度、トレンドなどのデータを確認できる
  • ビッグキーワードから関連するロングテールキーワードを探せる

参考:SEMrush

まとめ|ロングテールキーワードは必須のSEO対策

近年、SEO対策における競争が激化する中で、ロングテールキーワードを活用した戦略は必須となっています。

ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないものの、上位表示しやすく、コンバージョンにつながりやすいという大きなメリットがあります。しかし、ただ闇雲に検索ボリュームの少ないキーワードを対策しても、効果は限定的でしょう。

大切なのは、ユーザーの検索意図を的確に捉え、競合サイトの分析から効果的なキーワードを選定することです。ターゲットユーザーが求める情報を提供できるキーワードを見極め、適切にコンテンツに反映させることが重要です。

本記事で紹介した内容を参考に、皆様もロングテールキーワードを活用したSEO対策に取り組んでみてください。ユーザーの検索意図を捉えた価値あるコンテンツを作成し、着実にサイトの成長につなげていきましょう。

 

また、弊社ではSEO対策でお困りの方向けに、「SEOコンサルティング」サービスをご提供しています。

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