構造化データ マークアップとは?SEO対策に効果的!リッチリザルト表示でクリック率アップを狙う方法

構造化データマークアップとは?リッチリザルト表示でクリック率アップを狙う方法

構造化データとは、Webページのコンテンツを検索エンジンが理解しやすいように、意味や構造を明確にするためのマークアップ(タグ付け)を行う仕組みのことです。

マークアップをすることで、検索エンジンはWebページの内容をより正確に把握し、検索結果にリッチリザルトと呼ばれる情報豊富な表示を行うことができます。

リッチリザルトは、通常の検索結果よりも目立つため、クリック率の向上に繋がり、Webサイトへの流入増加が期待できます。

つまり、構造化データを活用することは、SEO対策において非常に有効な手段と言えるのです。

しかし、具体的にどのようなものか、どのように活用すればSEOに効果的なのか、詳しく理解している方は少ないかもしれません。

そこでこの記事では、構造化データの基礎知識から導入方法、活用事例までをわかりやすく解説します。

構造化データを理解し、SEOに効果的に活用することで、あなたのWebサイトも検索結果でより魅力的に表示され、多くのユーザーを惹きつけることができるかもしれません。

 

SEOについて詳しく学びたい方は、「【2024年版】SEOとは|基本・やり方・具体施策を分かりやすく解説」でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

目次

構造化データとは?

構造化データとは、Webページに含まれる情報を、検索エンジンが理解しやすい形式でマークアップすることです。

HTMLタグ内に特定のルールに従って情報を記述することで、検索エンジンはWebページの内容を正確に把握できるようになります。

構造化データの種類

構造化データには、主に以下の3つの形式があります。それぞれの特徴を理解し、Webサイトの状況に合わせて適切な形式を選びましょう。

種類 特徴 メリット デメリット
JSON-LD JavaScriptのオブジェクト形式で記述する。Googleが推奨しており、最も広く使われている。 導入が容易で、HTMLコードがシンプルに保てる。 複雑な情報を記述するには不向きな場合がある。
Microdata HTMLタグの属性に直接記述する。 既存のHTMLに組み込みやすく、理解しやすい。 HTMLコードが複雑になりやすい。
RDFa HTMLタグの属性に記述するが、Microdataよりも複雑な情報を記述できる。 Microdataよりも詳細な情報を記述できる。 導入の難易度が高く、記述が複雑になりやすい。

 

どの形式が最適かは、Webサイトの構造や、記述したい情報の種類によって異なります。

専門的な知識が必要になる場合もあるため、迷った場合はWeb制作会社やSEO専門家などに相談することをおすすめします。

構造化データの記述はスキーマ(Schema.org)を用いる

構造化データを記述する際には、共通の「言葉」を使って情報を整理します。

この共通の言葉は「スキーマ」と呼ばれ、Schema.orgというWebサイトで定義されています。

Schema.orgは、例えるなら辞書のようなもので、様々な種類の情報を記述するための豊富な「言葉」が用意されています。

 

例えば、

  • レストラン:店の名前、住所、電話番号、営業時間、メニューなど
  • 商品:商品名、価格、商品説明、在庫状況など
  • イベント:イベント名、開催日時、場所、出演者など

これらの情報をスキーマを使って記述することで、検索エンジンや他のアプリケーションはWebページの内容を正確に理解しやすくなります。

Schema.orgで定義されたスキーマを利用することで、Webページに含まれる情報をより明確に伝えることができ、検索結果での表示の改善や、特定の情報を探しているユーザーへのリーチに繋がります。

構造化データとリッチリザルト

Webページに構造化データを実装することで、検索結果にリッチな情報を表示できる「リッチリザルト」を活用できます。

リッチリザルトのメリットは、通常の検索結果よりも多くの情報を表示し、ユーザーの目を引くため、クリック率の向上が期待できる点です。

 

例えば、「ハンバーグの作り方」を紹介するWebページに構造化データを組み込むと、検索結果に写真やレシピが通常の検索結果とは異なる枠で表示されることがあります。

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ユーザーは検索結果から多くの情報を得られるため、興味を持ってクリックする可能性が高まります。

リッチリザルトは、ユーザーにとって有益な情報を提供するだけでなく、検索エンジンがWebページの内容を正確に理解するためにも役立ちます。

構造化データがSEOに有効な理由

構造化データは、直接的にSEOのランキング要因にはなりませんが、検索エンジンがWebページの内容を理解しやすくすることで、間接的にSEOに貢献します。

具体的には、以下の3つの効果が期待できます。

1.検索エンジンがコンテンツを理解しやすくなる

構造化データは、Webページのコンテンツを検索エンジンが理解しやすい形式で伝えます。

なので検索エンジンはページの内容をより正確に把握し、適切なキーワードで検索された際に、そのページを検索結果に表示しやすくなります。

2.リッチリザルト表示でクリック率が向上する

構造化データを利用することで、検索結果にリッチリザルトと呼ばれる情報豊富な表示を行うことができます。

リッチリザルトには、画像、評価、価格、在庫状況など、通常の検索結果には表示されない情報が表示されるため、ユーザーの目を引きやすく、クリック率の向上に繋がります。

例えば、商品のWebページに構造化データで価格や在庫状況を記述すると、検索結果にそれらの情報が表示されるため、ユーザーは他の検索結果よりも詳細な情報を得ることができ、購入意欲が高まります。

リッチリザルト対応の確認方法

Googleが提供している「リッチリザルト テスト」というツールを使うと、Webサイトがリッチリザルトに対応しているかどうかを確認できます。ぜひ活用してみてください。

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3.Google Discoverに表示されやすくなる

Google Discoverは、ユーザーの興味関心に合わせてパーソナライズされたコンテンツを表示するサービスです。

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構造化データを利用することで、Google Discoverにコンテンツが表示されやすくなり、新たなユーザーを獲得できる可能性があります。

特に、記事やブログなどのコンテンツでは、構造化データで記事のタイトル、画像、公開日などを記述することで、Google Discoverに表示される可能性が高まります。

音声検索に対応しやすくなる

音声検索は、スマートフォンやスマートスピーカーの普及により、利用者が増加傾向にあります。構造化データは、音声検索に対応する上でも有効です。

例えば、FAQページに構造化データで質問と回答を記述すると、音声検索で質問された際に、そのページが回答として表示される可能性があります。

構造化データの導入方法

構造化データの導入方法は、主に以下の3つがあります。

※構造化データの記述は専門的な知識が必要になるため、Webサイトの状況に合わせてWeb制作会社や専門家に相談してみてください。

JSON-LDで記述する

JSON-LDは、Googleが推奨する構造化データの記述方法です。

HTMLの<head>タグ内または<body>タグ内に、<script>タグで囲んで記述します。

HTML
<script
type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Restaurant",
  "name": "レストラン名",
  "image": "レストランの画像URL",
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "streetAddress": "住所",
    "addressLocality": "市区町村",
    "addressRegion": "都道府県",
    "postalCode": "郵便番号",
    "addressCountry": "国名"
  },
  "telephone": "電話番号",
  "openingHoursSpecification": [
    {
      "@type": "OpeningHoursSpecification",
      "dayOfWeek": [
        "月曜日",
        "火曜日",
        "水曜日",
        "木曜日",
        "金曜日"
      ],
      "opens": "11:00",
      "closes": "22:00"
    }
  ]
}
</script>

構造化データ テストツールで検証する

Googleが提供する「構造化データ テストツール」を利用することで、構造化データが正しく記述されているか検証できます。

ツールにWebページのURLまたはHTMLコードを入力すると、検出された構造化データやエラーが表示されます。

エラーがあれば修正し、正しく記述されていることを確認しましょう。

WordPressプラグインを利用する

WordPressでWebサイトを運営している場合は、構造化データを追加するためのプラグインが便利です。

例えば、「Yoast SEO」や「Schema & Structured Data for WP & AMP」といったプラグインは、簡単に構造化データを追加できる機能を備えています。

プラグインの設定画面で必要な情報を入力するだけで、自動的に構造化データが生成されます。

構造化データの活用事例

構造化データは、様々な種類のコンテンツに活用できます。

ここでは、代表的な活用事例とその効果を紹介します。

商品情報

ECサイトの商品ページに構造化データを実装することで、検索結果に商品名、画像、価格、在庫状況、レビュー評価などがリッチリザルトで表示されます。

 

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ユーザーは検索結果を見ただけで商品の詳細情報を把握できるため、クリック率やコンバージョン率の向上が期待できます。

イベント情報

イベントのWebページに構造化データを実装することで、検索結果にイベント名、開催日時、場所、参加費、レビューなどがリッチリザルトで表示されます。

 

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レシピ

レシピサイトのレシピページに構造化データを実装することで、検索結果にレシピ名、画像、調理時間、カロリー、評価などがリッチリザルトで表示されます。

 

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ユーザーは検索結果を見ただけでレシピの概要を把握できるため、アクセス数の増加に繋がります。

ローカルビジネス情報

ローカルビジネス(飲食店、美容院、病院など)のWebサイトに構造化データを実装することで、検索結果に店舗名、住所、電話番号、営業時間、レビュー評価などがリッチリザルトで表示されます。

ローカル検索された際の露出を増やし、集客効果を高めることができます。

 

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構造化データ導入時の注意点

構造化データはSEOに有効な手段ですが、正しく活用しなければ効果を発揮しないどころか、逆効果になる可能性もあります。

ここでは、構造化データ導入時に注意すべきポイントを解説します。

1. 間違った情報を構造化データでマークアップしない

構造化データは、Webページの内容を正確に検索エンジンに伝えるためのものです。誤った情報や、Webページに実際には存在しない情報を構造化データでマークアップすると、検索エンジンからの評価が下がる可能性があります。

例えば、商品の価格を実際よりも安く表示したり、在庫がない商品を「在庫あり」とマークアップしたりすることは避けましょう。

2. 構造化データの過度な使用は避ける

構造化データは、必要な情報に絞って適切に利用することが重要です。全ての情報を構造化データでマークアップしたり、関係のない情報までマークアップしたりすると、検索エンジンにスパム行為とみなされる可能性があります。

構造化データは、ユーザーにとって有益な情報を検索エンジンに伝えるために利用しましょう。

3. 定期的に構造化データの検証を行う

Webページの内容が更新された場合や、Googleの構造化データの仕様が変更された場合、構造化データが正しく機能しなくなる可能性があります。

そのため、定期的に構造化データ テストツールなどで検証を行い、エラーがあれば修正するようにしましょう。

4. 同じページに複数の構造化データを使用する際の注意点

1つのページに複数の構造化データを使用する場合、それぞれの構造化データが矛盾しないように注意が必要です。例えば、同じページで商品の価格を異なる値でマークアップすると、検索エンジンが混乱し、正しく情報を解釈できなくなる可能性があります。

複数の構造化データを使用する場合は、それぞれの情報を整理し、整合性を保つように心がけましょう。

構造化データに関するよくある質問

構造化データについて、よくある質問とその回答をまとめました。

Q1:構造化データは全てのWebサイトに必要ですか?

A:構造化データは必須ではありませんが、SEO効果を高めるためには導入を検討する価値があります。

特に、商品情報、イベント情報、レシピ、FAQなど、特定の情報を含むWebページでは、構造化データを利用することで、検索結果での表示を改善し、クリック率やコンバージョン率の向上に繋がる可能性があります。

Q2:構造化データを入れると必ずリッチリザルトに表示されますか?

A:いいえ、必ずしも表示されるとは限りません。構造化データを正しく記述していても、Googleのアルゴリズムによってリッチリザルトに表示されない場合があります。

ただし、構造化データはリッチリザルト表示の条件の一つであり、導入することで表示される可能性が高まります。

Q3:構造化データの導入は難しいですか?

A:JSON-LDなど、比較的簡単な記述方法もありますので、HTMLの基礎知識があれば、ある程度自分で導入することも可能です。

ただし、より複雑な構造化データや、大量のページに構造化データを実装する場合は、専門知識が必要になる場合があります。

Q4:構造化データを実装する際の注意点は何ですか?

A:構造化データを実装する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 誤った情報をマークアップしない
    Webページに実際には存在しない情報や、誤った情報を構造化データでマークアップすると、検索エンジンからの評価が下がる可能性があります。
  • 過度な使用は避ける
    必要な情報に絞って適切に利用しましょう。全ての情報を構造化データでマークアップしたり、関係のない情報までマークアップしたりすると、スパム行為とみなされる可能性があります。
  • 定期的に検証を行う
     Webページの内容が更新された場合や、Googleの構造化データの仕様が変更された場合、構造化データが正しく機能しなくなる可能性があります。定期的に検証ツールなどで確認し、エラーがあれば修正しましょう。

Q5:構造化データの種類はどのように選べば良いですか?

A:構造化データの種類は、Webページの内容に合わせて適切なものを選びましょう。Schema.orgで定義されているスキーマを参考に、自社のWebページに合ったものを選択してください。

例えば、商品情報を扱うページであれば「Product」スキーマ、イベント情報を扱うページであれば「Event」スキーマなどがあります。

まとめ

この記事では、SEO対策における構造化データの重要性について解説しました。

構造化データは、検索エンジンがWebページの内容を理解しやすくし、リッチリザルト表示によるクリック率向上など、SEOに効果的な施策です。

Googleが推奨するJSON-LD形式が一般的で、WordPressプラグインなどを活用すれば、専門知識がなくても比較的簡単に導入できます。

ただし、注意点を守って正しく活用することが重要です。

構造化データの導入やSEO対策でお困りの際は、お気軽に弊社(株式会社アクシス)までご相談ください。専門家がWebサイトをより魅力的に表示し、SEOの成果を高めるお手伝いをいたします。